
2008.5.23開催「第169回国会 文部科学委員会 第11号」の会議録を読んだ。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/169/0096/16905230096011a.html
まず終り部分、「社会教育法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」に「政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである」とあり、その幾つかある「政府及び関係者が特段の配慮をすべき事項」の一つが下記であった。
●地域における教育力の向上のため、学校、家庭、地域等の関係者・関係機関の連携を推進し、各施設資料の相互利用や人材の相互活用などを図るとともに、多様な地域の課題等に応じた機能を持つネットワークの構築を推進すること。なお、その際、学校、家庭、地域の連携を推進する上で重要な役割を果たすPTAについて、その活動や運営などの実態把握に努め、「学校支援地域本部事業」における連携が円滑に進むよう十分配慮すること。●
つまり「政府及び関係者が特段の配慮をすべき事項」の一つが【PTAについて、その活動や運営などの実態把握】なのである。
ところで、さかのぼると、同会議録の後半すぎあたりで、ある議員がこんな発言をしている。
――「教育委員会であるとかPTAの事務局なんかに余計な仕事をふやすことは今後ぜひ御遠慮をいただきたい」――
この発言の前段は、適宜固有名詞をアルファベ化して書くと、
――「私の地元、HN市の教育委員会、そしてPTAの事務局から電話がありました。文部科学省がTIの社会教育委員の経歴を事細かく聞いてきた、PTAのこれまでの経歴を聞いてきた、答えていいでしょうかという、そんな電話でありました。恐らく、私、かつて社会教育委員をやらせていただいておりまして、その経歴を事前に調べようという思いであったんでしょうけれども、教育委員会の方は、何事があったのかと。理由も一切知らされずに議員の経歴を調べようとする、その魂胆がわからないものですから、心配になって、すぐに電話をしてこられました。うちの事務所に問い合わせてくれれば、すぐ答えられたことなんですね。そうやって教育委員会等々の仕事をふやさせているその一つではないかと私は大変不快感を覚えたところでございます。どうぞ、その辺は、調べたいならばいつでも聞きに来てください」――
というものであった。
そこで私は、【PTAの活動・運営などの実態把握】は大いに必要だと考える立場から、TI議員のサイト(http://www.tajimaissei.com/report/logs/080523.pdfほか)をざっと見たのちHN市の実態にアプローチしてみた。その結果、
――HN市の「市PTA連絡協議会」の事務局は市の「市教育委員会生涯学習課内」にある――
ということがわかった(cf.http://www.jungle.or.jp/shigaken-pta/jimukyoku.htm)。何のことはない、任意団体の事務作業を公機関が行なっているわけだ。このようなイカガワシイ実態は、たぶん全国的に共通であるものの、『しかしこのイカガワシサは教育社会学/教育行政学的見地から貴重だゼ!』と感じる(笑)。
ともあれ、とりあえず、上掲した「教育委員会であるとかPTAの事務局なんかに余計な仕事をふやすことは今後ぜひ御遠慮をいただきたい」というワンダフルな(=不可思議満載の)台詞をモジって、
――「教育委員会にPTAの事務局なんかを置くことは、余計なことを申しますが、今後ぜひ御遠慮いただきたい」――
と言いたくなった。
註:「任意団体である単位ぷ~た」の連合体である「ぷ~た連」も大方は「任意団体」である。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/169/0096/16905230096011a.html
まず終り部分、「社会教育法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」に「政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである」とあり、その幾つかある「政府及び関係者が特段の配慮をすべき事項」の一つが下記であった。
●地域における教育力の向上のため、学校、家庭、地域等の関係者・関係機関の連携を推進し、各施設資料の相互利用や人材の相互活用などを図るとともに、多様な地域の課題等に応じた機能を持つネットワークの構築を推進すること。なお、その際、学校、家庭、地域の連携を推進する上で重要な役割を果たすPTAについて、その活動や運営などの実態把握に努め、「学校支援地域本部事業」における連携が円滑に進むよう十分配慮すること。●
つまり「政府及び関係者が特段の配慮をすべき事項」の一つが【PTAについて、その活動や運営などの実態把握】なのである。
ところで、さかのぼると、同会議録の後半すぎあたりで、ある議員がこんな発言をしている。
――「教育委員会であるとかPTAの事務局なんかに余計な仕事をふやすことは今後ぜひ御遠慮をいただきたい」――
この発言の前段は、適宜固有名詞をアルファベ化して書くと、
――「私の地元、HN市の教育委員会、そしてPTAの事務局から電話がありました。文部科学省がTIの社会教育委員の経歴を事細かく聞いてきた、PTAのこれまでの経歴を聞いてきた、答えていいでしょうかという、そんな電話でありました。恐らく、私、かつて社会教育委員をやらせていただいておりまして、その経歴を事前に調べようという思いであったんでしょうけれども、教育委員会の方は、何事があったのかと。理由も一切知らされずに議員の経歴を調べようとする、その魂胆がわからないものですから、心配になって、すぐに電話をしてこられました。うちの事務所に問い合わせてくれれば、すぐ答えられたことなんですね。そうやって教育委員会等々の仕事をふやさせているその一つではないかと私は大変不快感を覚えたところでございます。どうぞ、その辺は、調べたいならばいつでも聞きに来てください」――
というものであった。
そこで私は、【PTAの活動・運営などの実態把握】は大いに必要だと考える立場から、TI議員のサイト(http://www.tajimaissei.com/report/logs/080523.pdfほか)をざっと見たのちHN市の実態にアプローチしてみた。その結果、
――HN市の「市PTA連絡協議会」の事務局は市の「市教育委員会生涯学習課内」にある――
ということがわかった(cf.http://www.jungle.or.jp/shigaken-pta/jimukyoku.htm)。何のことはない、任意団体の事務作業を公機関が行なっているわけだ。このようなイカガワシイ実態は、たぶん全国的に共通であるものの、『しかしこのイカガワシサは教育社会学/教育行政学的見地から貴重だゼ!』と感じる(笑)。
ともあれ、とりあえず、上掲した「教育委員会であるとかPTAの事務局なんかに余計な仕事をふやすことは今後ぜひ御遠慮をいただきたい」というワンダフルな(=不可思議満載の)台詞をモジって、
――「教育委員会にPTAの事務局なんかを置くことは、余計なことを申しますが、今後ぜひ御遠慮いただきたい」――
と言いたくなった。
註:「任意団体である単位ぷ~た」の連合体である「ぷ~た連」も大方は「任意団体」である。
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