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とどくとおもう Ⅱ

Full of Junk and Nothing

閃き検索(517)――和田中 住民監査請求 欺瞞的顧客誘引

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1995年3月の第三月曜日、と、モラル

前日19日はもちろん日曜日。
翌日21日火曜日は春分の日だった。
休日と祭日の間の月曜日…。

以下、《アンダーグラウンド》(1997.3.20 第一刷発行,定価2575円(本体2500円))のp.82上段-下段から(適宜改行byFJN)。
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オウムみたいな人間たちが出てこざるを得なかった社会風土というものを、私は既に知っていたんです。
日々の勤務でお客様と接しているうちに、それくらいは自然にわかります。
それはモラルの問題です。
駅にいると、人間の負の面、マイナスの面がほんとうに良く見えるんです。
たとえば私たちがちりとりとほうきを持って駅の掃除をしていると、
今掃き終えたところにひょいとタバコやごみを捨てる人がいるんです。
自分に与えられた責任を果たすことより、他人の悪いところを見て自己主張する人が多すぎます。
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cf.――http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2085755

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閃き検索(516)――定塚 名児耶

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シンタロウくん@2013国会

130212Tuの国会会議録から抜粋(適宜緑化etc.byFJN)。
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衆議院会議録情報 第183回国会 予算委員会 第4号
第183回国会 予算委員会 第4号
平成二十五年二月十二日(火曜日)午前九時開議
・・・・・〔中 略〕・・・・・
○山本委員長 これにて後藤君、辻元君、大西君の質疑は終了いたしました。
 次に、石原慎太郎君。
○石原(慎)委員 浦島太郎のように十八年ぶりに国会に戻ってまいりました、暴走老人の石原であります。
 私、この名称を非常に気に入っていまして、みずから愛称にしているんですけれども、せっかくの名づけ親の田中真紀子さんが落選されて、彼女の言葉によると老婆の休日だそうでありますが、これはまたうまいなと思って、大変残念でありますけれども。
 これからいたします質問は、質問でもありますし、言ってみれば、この年になった私の、国民の皆さんへの遺言のつもりでもあります。
 私がこの年になってこの挙に出た一番強いゆえんは、実は、昨年の十月ごろですか、靖国神社でお聞きした、九十を超されたある戦争未亡人のつくった歌なんです。
 この方は二十前後で結婚されて、子供さんももうけられた。しかし、御主人がすぐ戦死をされ、そのお子さんも恐らくお父さんの顔を見ていないんでしょうがね。その後、連れ合いの両親の面倒を見て、子供も結婚し、恐らく孫もでき、ひ孫もできたかもしれませんが、その方が九十を超して、今の日本を眺めて、こういう歌をつくられた。
  かくまでも醜き国になりたれば捧げし人のただに惜しまる
 これは、私、本当に強い共感を持ってこの歌を聞いたんですが、国民の多くは、残念ながら我欲に走っている。
 去年ですか、おととしですか、東京に端を発して幾つか事例があったようですけれども、東京の場合には、四十年も前に亡くなったお父さんを葬式もせずに隠してミイラにして、しかも数十年間その年金を詐取していた。このケースがあちこちで頻発して、政府は、どういうつもりか知りませんが、その数を公表しませんでしたが、こういう我欲が氾濫している。しかも、政治家は、そういうのにこびて、ポピュリズムに走っている。
 こういった国のありさまを外国が眺めて軽蔑し、もはや、うらやむ、そのようなことはなくて、とにかく日本そのものが侮蔑の対象になっている。好きなことをされて、好きなことを言われている。なかんずく、北朝鮮には、物証も含めて数十人、いや、二百人近いですか、人が拉致されて、中には殺されている。これを取り戻すこともできない。
 こういった国の実態を眺めて、この戦争未亡人が、あの戦のために死んだ自分の御主人というものを、自分の青春を想起しながら、とにかく、ただに惜しむという心情を吐露されたのは、私は、うべなるかなという気がしてならないんですね。
 さて、総理が総裁選に出られる前、ある人の仲立ちで一晩会食いたしましたが、そのとき、私、いろいろなことをあなたにお聞きして確かめました。非常に心強い思いをして、期待しておりました。
 まず、この国を今日の混乱あるいは退廃に導いた一つの大きな大きな原因である現行の憲法についてお聞きしたいと思います。
 人間の社会に存在するいろいろな規範というものは、結局は、人工的なものはあるでしょうけれども、人間の歴史の原理というものがこれを規制して、それにのっとっていると思いますね。
 戦争の勝利者が敗戦国を統治するために強引につくった即製の基本法というものが、国に敗れ統治されていた国が独立した後、数十年にわたって存続しているという事例を私は歴史の中で見たことがない。
 もし、ちなみに、日本という独立国の主権者たる、つまり最高指導者の総理大臣が、この歴史の原理にのっとって、かつて勝者がつくって一方的に押しつけた憲法というものを認めない、これは廃棄するということを宣言したときに、これを阻む法律的見解というのは果たしてあるんでしょうか。
 そういうものを含めて、あなたが今、日本の憲法についていかにお考えかをお聞きしたい。
○安倍内閣総理大臣 確かに、今、石原先生がおっしゃったように、現行憲法は、昭和二十一年に、日本がまだ占領時代にある中においてマッカーサー試案がつくられ、そしてマッカーサー試案が、毎日新聞によってスクープをされるわけでありますが、このスクープを見たマッカーサーが怒り狂い、もうこれは日本に任せておくわけにはいかないということで、ホイットニーに命じて、そして、ホイットニーが二月の四日に民政局の次長であるケーディスに命じて、二月の四日だったんですが、二月の十二日までにつくれと言って、ほぼ八日間、一週間ちょっとでつくり上げた。それが現憲法の原案であったわけでございますが、それが現在の現行憲法のもとである、このように認識をしております。
○石原(慎)委員 ですから、その憲法を、今の日本の最高指導者であるあなたがこれを廃棄すると仮に言われたときに、これを法的に阻害する根拠というのは実際はないんですよ、どこにも。
 それに加えて、最近、北朝鮮はいよいよ核の開発に着手しています。地震も起こして、そういうのが検証されましたが。
 かつて、自民党の政調会長をしていた、私の盟友だった中川一郎の息子さんの中川昭一君が、日本もそろそろ核のシミュレーションぐらいしたらいいんじゃないかと言ったら、慌てて、あのときのアメリカの政権の国務長官、ライスが飛んできて、これを慰撫したという事実がありました。
 しかし、こういった非常に厄介な状況というのが日本の周りでどんどん進展している中で、私たちは、憲法の破棄なり改正というものを含めて、この国をもっと自分自身で守る、守り切るという基本的な法的な体制というのをつくる必要があるんじゃないかと思う。
 日本人がなぜか非常に好きなトインビーの「歴史の研究」という本の中に有名な文句がありますけれども、いかなる大国も衰亡し、滅亡もする、しかし、国が衰弱する要因は幾つもあって、これは自覚できる、そしてその対処もできる可逆的なものだ、ただ、一番厄介な大国の衰亡あるいは滅亡につながる要因は何かというと、自分で自分のことを決められなかった国は速やかに滅びるといって、国の防衛を傭兵に任せたローマ帝国の滅亡を挙げています。
 私は、これを、総理初め国会議員、国民の皆さんに思い直してもらいたい。ちょっと耳の痛いことになるかもしれませんね。
 今では神格化されているかつての名総理だった吉田茂総理、この側近中の側近であった白洲次郎さんから私はおもしろいことを聞きました。私は割と年早く世間に出ていたものですから、当時は文壇というのがありまして、その文壇の催し物、ゴルフの会などで、小林秀雄さんと非常に仲がよかった白洲次郎の奥さんの正子さんの縁で白洲さんも出てこられて、一緒にプレーをしながらいろいろな話をしましたら、白洲さんが、吉田先生は立派だった、しかし、一つ大きな間違いをした、それは、サンフランシスコ条約が締結されたときに何であの憲法を廃棄しなかったのか、こう言っていました。私は、それを今になって思い起こすんです。
 麻生さん、副総理として大事なポジションにいらっしゃるけれども、これは、あなたは安倍さんと一緒にこの問題について考えてもらいたい。
 ちなみに、おもしろいお話をしますと、私の盟友、盟友というか非常に親しい友人であった村松剛という文学者がいました。これは亡き三島由紀夫さんとの共通の親友でしたけれども、彼が、トロントの、カナダの大学に交換教授に行って帰ってくる途中にニューヨークに寄って、ニューヨーク・タイムズの日本とドイツが降伏したその日のエディトリアル、社説をコピーして持ってきてくれた。それを読みました。
 非常に対照的でおもしろかったのは、日本より数カ月前に降伏したドイツについては、この国は民族は非常に優秀だけれども、ナチスによって道を間違った、我々は、彼らが速やかに立派な国をつくるため、あらゆる手だてを講じ協力しようと書いてある。日本の場合にはちょっと違う。物すごい大きなナマズの化け物みたいな怪物がひっくり返っていて、その大きなあんぐりあいた口の中に、ヘルメットをかぶったGI、アメリカ兵が何人か入って、やっとこで牙を抜いている。そして、その論説に、この化け物は倒れはした、この醜く危険な化け物は倒れはしたが、まだ生きている、我々は世界のために、アメリカ自身のために、徹底してこの化け物を解体しなくちゃいけないということで、とにかくあの憲法というのはでき上がったんです。私たちはこれをやはり銘記する必要があると思う。
 この二つの論説の違いの根底にあるのは、はっきり申しますけれども、近世というものを支配してきた白人のエゴイズムといいましょうか、人種差別による非常に大きな偏見だと思います。
 日本人が割と好きなトインビーは、日本の近代化というのは世界の歴史の中の奇跡だと、ばかなことを言った。日本人はこれを喜んだ。しかし、これは何をもってするかというと、トインビーの日本の近世というものに対する不認識というか無知にほかならない。
 江戸という成熟した期間があったからこそ、日本の近代化は唯一、有色人種でできたのでありまして、江戸の時代には何が起こったかといったら、私が苦手だった高等数学でいうと、微分積分というのは関孝和という人が江戸で発明した。私は文献を読みましたら、算用数字じゃない、漢字で書いてあって非常に読みにくいんですが、それから五十年おくれてドイツはライプニッツが微分積分を考えた。さらに、ニュートンがそれより三十年おくれて、つまり、関に比べて八十年もおくれて、とにかく微分積分を考えた。
 経済でいうと、抽象経済、先物買いとかデリバティブとか、為替なんというものを考えたのはイギリス人と思われているが、とんでもない。はるかに先に江戸の堂島の要するに商人が、とにかくこういう抽象経済を始めたんです。
 そういった、とにかく日本の近世の成熟というものをトインビーも知らなかった。外国人も知らずに、有色人種の日本人が列強に対比できる近代国家をつくったとは、白人のおごりからすれば、いまいましくて許せないことなんでしょう。そういう認識に立って、ニューヨーク・タイムズの論説というのは日本とドイツの降伏を比較しているわけです。これは、私から言わせると本当に笑止千万で僣越至極の話でありますけれども、そういう流れの中で日本の憲法ができた。
 この憲法、議員の諸君も精読した人はいるんでしょうか。憲法、憲法と言うけれども。あの前文の醜さ、何ですか、あれは一体。例えば、ここに「この憲法を確定する。」日本語で言えば、普通、法律を決めるというのは制定ですよ。それから、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、」恐怖と欠乏から免れ、ちょっとおかしな日本語だね。助詞の常套からいえば、これは恐怖と欠乏を免がれなんです。
 日本語の助詞、間投詞というのは非常に大事でして、これ一つ間違うと、全然その作品の印象、文章の印象も違ってくるんですけれども、これを全く無視した、日本語の体をなしていない、英文和訳とすれば七十点もいかないような、こういう文章でつづられた憲法が、実はいまだにとにかく破棄も廃棄もされずに、非常に、これが醸し出した、吉本隆明の言葉じゃないけれども、絶対平和という一種の共同幻想というもので日本をだめにしてきたんです。
 どうかひとつ、総理、それを考えて、この憲法をできるだけ早期に、大幅に変えて、日本人のものにしていただきたい。そのためには、私は挙げての、いかなる協力もします。
 それで、一つ伺いますけれども、第一条の、天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であると書いてありますが、この象徴の具体的意味というのはどういうことなんでしょうか。どう解釈されますか。
○安倍内閣総理大臣 象徴というのは、いわば、日本国において、権力を持つ存在ではなくて、まさに日本の長き歴史と伝統と、そして文化と日本国民を象徴する存在であるというふうに私は理解をしております。
○石原(慎)委員 大まか、まさに正しいと思いますね。これは決して政治的な権力、権威というものの象徴じゃないんです。
 もっと具体的に言いますと、天皇は、現今の世界の中で唯一のプリーストキングですね。プリーストキングという意味は、神道という、これは果たして宗教かどうかわかりませんが、神道の大司祭なんです。
 神道は、私は普通の宗教とは違うと思いますよ。これは言ってみると、カントが言った、理性を超えた人間の非常に崇高な属性、感性というか情念といいましょうか、そういったもののとにかく結晶であります、神道というのは。
 ですから、熱心なカトリック教徒の曽野綾子さんが、伊勢神宮に行って、まざまざこれが日本だということを自覚したとエッセイに書いてありました。私もつき合って何日か同行したことがありますけれども、日本にやってきたアンドレ・マルローは、三重県ですか、那智の新宮に行ったときに、あの鳥居をくぐってから、ちょっと待ってくれとバックするんですな。それで、なるほど、この宮の神体はあの滝だなと言って、鳥居の中に滝をおさめて感心する。
 つまり、何か人間の国境を越えた感性というものが要するに神道という形で結晶しているわけで、私は、その神道の大祭司たる天皇は、そういう意味での、つまり日本の感性、それがもたらした文化というものの象徴であって、決して政治の象徴じゃないと思いますね。
 それで、それに付随したことでありますけれども、総理は、ことし靖国神社に参拝されますか、されませんか。私は、してもしなくてもいいと思っているんだけれども。
○安倍内閣総理大臣 靖国参拝について、私はいたずらに外交的、政治的問題にしようとは思っておりません。ですから、私が靖国神社に参拝する、しないということについては、申し上げないということにしております。
 一方、国のリーダーがその国のために命をかけた英霊に対して尊崇の念を表する、これは当然のことであろう、そのようにも思っております。
○石原(慎)委員 なかなか、聞いていてよくわからないような、わかるような難しいお答えですけれども、私は行かなくていいと思いますよ。これは、あなたが行くと結局政治問題になる。
 ならば、そのかわりに、国民を代表して、あなたが一つのことをお願いしてもらいたい。それは、ぜひ国民を代表した総理大臣として、ことしは天皇陛下に靖国神社に参拝していただきたい。
 これは決して政治的行為じゃありませんよ、文化的行為だ。宗教的な問題でもない。さっき言ったみたいに、神道という人間の情念の結晶の、その代表者である、象徴である天皇陛下が、戦争で亡くなった人を悼んでお参りをされるということは、これは祭司として当然のことで、これに異議を唱える国はないと思うし、天皇がそういう行動をとられることで、あの戦争を肯定することにも否定することにもならない。
 あの戦争に対する評価について言えば、日本人はいまだに、一方的に、ニュルンベルクなどと同じように、戦勝国が敗者を裁いただけの東京裁判の史観にとらわれているようですけれども、しかし、その後、マッカーサーはアメリカの議会で、今から考えてみたら、あの戦争はやはり日本にとって自衛の戦争だったと証言しているじゃないですか。
 私が、若いころ、高碕達之助さんの紹介で会うことのできたエジプトの二代目の大統領ナセルも、それから、その後しばらくして会ったインドネシアのスカルノ大統領も同じことを言いました。我々が独立を果たせたのは、第三次世界大戦に勝ったおかげだと。第三次世界大戦というのは何ですかと聞いたら、独立戦争だ、それができたのは日本のおかげだと。私は、その言葉は今でも重く受けとめていますし、あれによって、やはり世界が変わり、国連に、有色人種の国が独立して一票を投じるような資格を得たんじゃないんですか。
 ですから、この靖国参拝が政治的に解釈されて、あの戦争というものの価値観というものにひっかかってくるならば、これはとにかくやめたらいい。やられる必要はない。そのかわり、神道の祭司である天皇陛下に、国民を代表して、ぜひぜひ、とにかく靖国参拝していただきたいということをあなたからひとつ陛下に奏上して、お願いしていただきたい。いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 陛下の御親拝について私が云々する立場ではございません。
 しかし、今、石原議員がおっしゃったように、国のために命をささげた人たちに対する敬意の表し方は、本来政治的なものではないわけであって、そして、ジョージタウン大学のケビン・ドーク学部長、彼はカソリックでありますが、彼が論文に書いておりました。アメリカにおいて、南軍も、そして北軍の兵士もともに埋葬されている、そこに、もし大統領が参拝をしたからといって、決してそれは南軍の、例えば奴隷制度を維持するという考え方に賛成するものではなく、ただただ国のために命をかけた人々に対する敬意の表明でしかない、そのように論文を書いていましたが、私も、そのとおりだろうな、こんなように思っております。
○石原(慎)委員 次に、日本とシナの間の紛争の種になっている尖閣についてお伺いしたいんです。
 ついでに申しますと、シナという言葉は、日本人が使うとひんしゅくを買うようですけれども、これはおかしいんですね。中国、シナの政府のコメントを発信しているインターネットのサイトを開きますと、そのアプローチのイニシャルはsina.comですよ。シナですよ。
 これは、何で日本人がシナと言い、仄聞するとこれは孫文がつくった言葉らしいけれども、チャイナという言葉があり、シーヌというフランス語があって、チヌというスペイン語があって、キヌはドイツ語ですか。中国というのは、あなたのお膝元の山口県とか岡山県とか広島県のことを言うんです。シナはシナでいいじゃないですか。まあ、それはどうでもいいが。
 それで、尖閣を日本は実効支配していると。言葉は勇ましいこの実効支配というもののさらに具体的な実態というのは何なんですか。
○安倍内閣総理大臣 尖閣諸島は、歴史的にも法的にも我が国の固有の領土でございますが、日本が今、有効に支配をしております。
 この有効に支配をしているということについて言えば、いわば我が国の領海、尖閣から十二海里は我が国の領海になるわけでありますが、この領海においては、我が国の海上保安庁の船がこの海を管理しているわけであります。また、その接続水域についても管理をしているということであります。
○石原(慎)委員 かつて、トウショウヘイが日本に来ましたときに、誰かの呼びかけでか、この尖閣の問題を持ち出した。トウショウヘイは、非常に厄介な問題なので棚上げにしましょうと言って、日本の特に外務省は喜んで、相好を崩して、そうしましょう、そうしますということで今日に至ってきた。
 でも、私たち青嵐会は、これに非常に反発しまして、拠金して、あのとき関西の冒険部の学生たちに頼んで、あそこにちゃちな灯台をつくった。これは、バッテリーにポールを立てて、その先に電球をぶら下げて傘をつけたようなただの明かりでしたが、それでも、それを頼りに避難して風待ちしていた漁船に次の日学生たちが非常に感謝されて、学生たちは非常に感動して、私たち、国家というもの、民族というものを感じましたと報告してきたんです。
 その後、みんなは右翼と蔑称しているようですけれども、青年社という右翼団体が、政治団体があそこに行って、かつて古賀さんがかつおぶしの工場をつくるためにつくった水路があるんですが、水路は船が一杯入るだけの本当に細い水路で、そこのたもとのところに立派な灯台をつくってくれた。これは、そのための苦労で一人、青年社の沖縄の支部長が疲労死するような、犠牲になってやってくれたんだ。私は非常にそれを多としたんですけれども、これは国家にとっていいことですか、悪いこと、迷惑なことですか。
○安倍内閣総理大臣 その灯台がつくられたのはかなり昔の話でございますが、しかし、灯台ができたことによって、その近くを通る人たちが大変それは有益であるというふうに話をしているということは聞いたことがございます。
○石原(慎)委員 それで、私は、非常にその苦労を多としまして、たまたま運輸大臣もしていたことがありますので、古巣の運輸省の水路部に行って、これを正式にチャートに、海図に記載してもらいたい、そのために不備な点があったら直させるから行って見てくれと言ったら、三点指摘されまして、その後、要するに、灯台としてチャートに、海図に記載するために必要条件というのを満たしてくれた、お金をさらに出して。
 水路部がこれで結構ですと言うので海図に記載しようとしたら、おかしなことに、外務省から待ったがかかった。何が待ったがかかったか。時期尚早という待ったがかかった。
 時期尚早と言って、正式な灯台を正式に海図に載せないことが実効支配と言えるんですか、どうなんですか。
○安倍内閣総理大臣 海図に載っていないかどうか、私もちょっとつまびらかに承知をしていないわけでありますが、そうした事実があるかどうかということは確認をしてみたいと思います。
○石原(慎)委員 そこで、それから二十年たちまして、私の息子がたまたま国交大臣をしているときに、彼に厳命しました。いかなる責任においても、あそこの灯台が日本製であり、日本国がつくったということを示すためのプレートを張れと言ったら、外務省と交渉したのかもしれませんが、国交省はあそこに、日本国、保安庁の水路部というんですか、これをつくるというプレートを張りまして、そのコピーも今ありますけれども、我々はこれは当然の措置だと思いますね。
 いずれにしろ、私は、今、日本がやっていること、これは本当に実効支配とはとても言えないと思います。
 その灯台について、私、横田の問題で後でお話ししますけれども、国防総省に行って、あれは副長官でしたか、ウォルフォビッツに会ったときに、たまたま、日本の外務省がだらしないのでこういうことなんだと言ったら、彼は、私はちっちゃな船を自分でもやりますけれども、石原さん、きちんとした発光物が海図に記載されていなかったらこれは非常に危険じゃないですかと言って、逆に同情されましたよ。
 とにかく、そういう実態が二十年続いて、やっとあれが正式に記載されたけれども、しかし、いかにも場所がよくないですね。
 これは、かつてかつおぶし工場があったところにアプローチのためにつくられた灯台であって、あの周りは非常に暗礁が多いので危険な水域で、海流も速いので、私は、できればあの魚釣島の一番大きな島の頂上に、周囲八方から見える灯台をつくるべきだと思います。
 これは何も日本の漁民のためじゃなしに、あそこを航行する全世界の要するに航行者のために非常にメリットになることだと思いますけれども、ぜひそれをやってもらいたいと思うし、たまたま、とにかく、私が、なかなからちが明かないので東京都であれを買おうということを言い出したら、たちまち拠金が集まって、今でも基金としてとにかく積んでありますし、これはぜひ安倍内閣で、あのお金を有効に使って国民の期待に応えてもらいたい。そのためには、まず、やはり最初にあそこに、一番見えるところに灯台をつくるべきだと思いますよ。
 ということを、私の知らないうちに買われちゃったと思うけれども、かつての要するに民主党の野田政権のときに、野田前総理がこのことについて話したいと言うから、そのとき私もだまされていたと思うんです、とっくに国は札びらでほっぺたをたたいて持ち主からあの島を買い取っていたと思うんだけれども、つまびらかにしませんが。さしで話をしますと妙に尾ひれはひれがつくので、私の仲間の園田議員が野田さんとも交友関係があるというので、彼に頼んで立ち会ってもらいました。
 そのときに私は幾つかの条件というか要望をしたんですが、園田さんが、私は石原さんが行ったらあそこに軍隊を置けなんということを言い出すんじゃないかとはらはらしたけれども、野田さん、これぐらいの要望なら聞いたらいいじゃないですかと言ったんです。
 それは、まず灯台をつくるということ。
 それから、日本のあそこで操業している石垣の漁民というのは、小さな小さな船なんですよ、せいぜい乗員が二人か三人の。あそこにやってくるシナや香港や台湾の船は、乗員が二、三十人乗っている大きな大きな船なんです。あそこにしけが来ますと、私もヨット乗りですからよくあるんですけれども、シーアンカーを流して風に向かって微速前進してヒーブツーするんです。麻生さんの弟さんはヨット乗りで遭難して亡くなったけれども、ヒーブツーするんです。
 ところが、動力のついている漁船でヒーブツーしても、石垣の漁船は小さな小さな、せいぜい乗員二、三人の船ですから、一晩、二晩風待ちしていると燃料が尽きて帰れなくなっちゃうんですよ。シナや香港や台湾の船は三十人ぐらい乗っている船ですから、一晩、二晩風待ちしても何でもない。しかも、あそこは太平洋を循環している黒潮が湧き上がってくる非常に豊穣な漁場で、高級魚がとれて絶好の漁場なんです。だから、彼らがやってきて乱獲をする。日本の船が流したはえ縄を切って、あるいはそのはえ縄の獲物まで盗んで、そういうことをしているんです。
 ですから、とにかく、日本の非常に零細な漁民があそこまで出かけていって、嵐が来たときに二、三日風待ちできるように、港とは言いませんよ、せいぜいこの部屋の半分ぐらいでもいい、船が何隻かそこに泊まって、岸からもやいをとって一晩、二晩過ごせるような船だまりをつくってくれと言ったんですけれども、野田君は、いやと言って、渋面、渋難な面持ちで、まずそれはステップ・バイ・ステップでしょうと言う。
 ステップ・バイ・ステップの最初のステップは何かなと聞いたら、燃料がないところだから、エネルギーのないところだから、太陽パネルを持っていくと。太陽パネルを持っていって電気を起こしたって、灯台をつくらなかったら意味ないじゃないですか。それで、わけのわからない会合が終わった。そのうちに国が買い取っちゃって今のていたらくです。
 あれは、むしろ東京が買い取っていたら、東京と石垣市が一緒になって仕事をしたら、沖縄の県知事は余り僕に好意を持っていないみたいで何かいい返事をしなかったけれども、とにかく、沖縄県とでも組んで、石垣とも組んであそこで事業を始めたら、シナは地方の自治体がやり出したことにどんな文句をつけたんですかね。国対国の問題にしちゃったから、何かいろいろいちゃもんをつけて変な関係になっちゃったけれども、むしろ東京が買って、沖縄と石垣と一緒に仕事をした方がよかったんじゃないかという気がします。まあ、これは今から言っても愚痴にしかなりませんけれども。
 灯台というのは大きな意味があるんですよ。かつて、北方四島の問題がごたごたしたとき、社会党のばかな議員がモスクワに行って何を言ったかといったら、貝殻島というのは非常に危険なところなので、灯台をつくってもらったら安全に操業できると。ロシアもすぐつくった、ちゃちな灯台を。それから、灯台をつくったからうちの領土だということで、貝殻島から納沙布岬の間に国境線を引かれて、あそこが国境になっちゃった。
 こういう意味合いを灯台が持つということをひとつ銘記して、総理、最低限、実効支配を具体的に表現するためには、これはやはり、あそこを通航する全国民のために灯台をつくっていただきたい。これを熱願いたします。これはお答えは要りません。
 次に、今非常にとげとげしている日本とシナの間の関係、特に軍事に関する問題についてお聞きしたいんですが、この問題、シナが非常に挑発的で、嫌がらせをしている。日本は我慢しながら応えている。国民の意見は、みんな共通して、冷静に毅然として対応してほしい。冷静というのはどういうことですか。
○安倍内閣総理大臣 冷静というのは、正常な判断力を備えながら対応していく態度ではないのかなと思いますけれども。
○石原(慎)委員 そうですね。
 冷静な判断力、いろいろありますが、事大きな紛争、軍事行動につながる、そういう条件についても冷静に情報をとって判断することが私は政府の責任だと思いますし、同時に、これはやはり、それが毅然とした態度を導くために一番必要なすべだと思いますよ。
 私も、この問題について非常に関心があるから、いろいろなヒアリングをしました。防衛省の内局、文官の言っていることは全部だめ。甘いというか、何を言っているかさっぱりわからない。
 私が何人か聞いた、現職の自衛官、あるいは、つい最近まで責任のある地位で訓練もし、訓練の指導もしてきた、そういう軍人の、現職あるいはごく近いOBの話を聞かれると、違う判断ができてくると私は思いますね。
 それは、内局の判断なんというのは、大体が、彼らは全然飛行機にも乗ったことがない、船にも乗ったことがない、訓練もしたことがない。その連中がペーパーの上でなぞって、あなたにどんな報告をするか知らないけれども、こんなものは、要するに、一旦緩急のときの毅然たる態度を導くための情報にはなり得ない。これをどうかひとつ胸にしまって、これからいろいろな判断をせざるを得ない時期が来るでしょう。そのためにもぜひ、現役のとは言いません、ごく最近のOBでも結構なので、その人たちの意見も聞いてもらいたい。
 というのは、彼らは、実際に自分で戦闘機に乗って、あるいはほかの国の戦闘機にも乗って、そういう体験をしている。ドッグファイトの経験もある。そのときに、彼我の練習量がどれだけ違うか、どれだけ飛行機の性能が違うかを知っているんですよ。
 例えば、シナが今非常に誇示している、ロシアからもらったスホーイ、スホーイ20ですか幾つですか、あの戦闘機の性能というのは、ロシアがインドに渡したのとシナに渡したのは、大分性能が違うんですよ。ロシア人は何か非常にシナ人が嫌いで、シナにはろくな戦闘機を与えていない。こういったものの性能の格差というもの。
 しかも、日本が使っているF15の改良型、これは中曽根さんのときに、次期支援戦闘機のすばらしいものをつくろうということをアメリカが妨害して、泣く泣く日本はおりた。そのかわりに、共同改良をして特殊なF15を日本とアメリカは持っているんだけれども、要するに、この性能とシナやインドがもらった戦闘機の性能の格差というのは、これは銘記しておいた方がいい。
 それから、仮にですよ、仮に仮に仮にだけれども、尖閣をめぐる軍事紛争が起こったときに、あの島をシナが占領して何になるんですか。これはちょうど、日本が無謀に出かけて占領したガダルカナルと同じことになるんだ。ロジスティックに、あの島はもたない。兵たんが続かない。そんな海上輸送能力は持たない。
 シナの海軍の実力というのは、みんな、何か知らぬけれども、過大評価というか幻想に惑わされて、丹羽なんというばかな大使とか、どこかの野党か与党か知らぬ政党が行って、ぺこぺこ向こうに何か言って頭をなでられて帰ってきたけれども、私は、やはりもうちょっと冷静にこういう現実を把握して物を言ってもらいたい。
 あのわけのわからぬ航空母艦、あれは、ロシアが持て余してスクラップで売りに出して、十五億円で買ったんだ、シナが。それで、動かそうと思ったらエンジンが動かないから文句を言ったら、ロシアの古い巡洋艦のエンジン二つを持ってきてくっつけたけれども、よく動かない。航空母艦が十六ノットでしか走れなかったら飛行機は発着できませんよ。
 何とかという総理大臣だか主席だか知らぬ人間が、今度、代がかわったみたいだけれども、あそこに水兵を並べて、赤と白のユニホームで二百人並べて閲兵して、えらい写真を見せて、それは、東南アジアの小さな国はアイヤーと言うかもしらぬけれども、世界じゅうの物笑いなんだ。あんなもので海上の覇権なんかできっこない。まして日本の海上自衛隊、海軍の対潜能力というのは世界一ですからね。
 私は、その限りで、彼らが尖閣周辺の紛争に関して制空権、制海権を持てることは絶対ない。ただ、これから先はわかりませんよ。
 中国も、シナも膨大な経済国になった。しかし、面積が広い、需要も大きい、こういったものを補給するため、エネルギー一つだけじゃなしに、資材もそうですが、ロジスティックの海上シーレーンというのは彼らは今の状態で保持できますか。できっこない。できっこないことを知っていながら、ばかな挑発をしている。
 だったら、そういうものも含めて、日本は毅然とした態度をとったらいい。毅然とした態度は何かといったら、パチンと鯉口を切ることですよ。刀を抜くのはばかなの。しかし、昔の侍と同じように、寄らば切るぞと、パチンと鯉口を切ったらいいんだ。そのぐらいの決心はしないと、国民が冷静に毅然としてという、政府に対する要望には私はとても応え切れないと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 私に対する印象は、常に鯉口を切っているような印象を与えているというところがあるかもしれませんが。
 しかし、大切なことは、この尖閣について言えば、我が国の固有の領土であり、そしてこれは交渉の対象でもありません。断固として、我が国は、我が国の固有の領土、領海そして領空は守っていくという決意を示していくことであろう。万が一にも、これは実効支配を揺るがすことができるかもしれないと相手国に思わせることがあってはならない、このように思います。
 その観点から、来年度予算につきましては、約十一年ぶりに防衛予算をふやしました。そして、兵員については約二十年ぶりに実増させたわけでございまして、また、海上保安庁においてもそうであります。しっかりと、相手につけ込むすきを与えないように備えを確かなものにしていきたい、このように思います。
○石原(慎)委員 しかし、さりながら、日本の防衛体制も非常に大きな欠陥があるんですね。
 これはミサイルの問題ですが、日本のミサイルに対する迎撃のミサイルの数と、相手が持っている数はかなり違う。一度に二、三十発のミサイルを撃ち込まれたら、半分ぐらいは撃ち落とすけれども、その半分はなかなか途中で抑止して撃ち落としできない。これはやはり深刻に考えていただきたい。
 ただ、ミサイルが飛んできても、搭載されているウオーヘッドというのは普通の爆弾ですから、例えば、北朝鮮にしろシナにしろ、ミサイルが仮に飛んできてこの国会に当たっても、この国会議事堂が全壊するような破壊力はないんですよ。ただの爆弾と同じなんです。とにかく、それはそれで大きな引き金になって、それによって核戦争が誘発されるようなことはあり得ないし、あってはならないし、そこまでシナも愚かじゃないと思いますが。
 そういう点で、私は、日本とアメリカの防衛関係というのはもっときちっとする必要があるし、大体、日本がどんどんどんどん孤立している軍事行動の中で、集団自衛権なんていうのは当然これはやはり表示して、実行すべきだと私は思います。じゃないと、結局、日本は孤立するだけで、周りからも疎まれて、荒神山の戦いじゃないけれども、ひとりだけ逃げちゃって、要するに、刀の刃こぼれもなかった神戸長吉みたいになりますぞ。
 私も、かつて都知事をしているときに、北朝鮮のノドンができたんですか、それで、そのための防衛態勢で東京にも防衛ミサイル、エア・ツー・エアの、地対空のミサイルを配備すると。結構だ。一番目につくところに置くべきだ。まず大事なことは皇居を守ることだから、私はそう思っています。しかし、防衛庁は、できるだけ目立たないようにします、日比谷公園に置かせてくれと。ばかなことを言うなと言ったんです。置くなら皇居の前の広場に置けと。国民が意識して、やはり危機感を持つためにも、どうして広場に置かないで、日比谷公園みたいにうっそうとした森の中に置く必要があるんだと言ったら、それはうやむやになりましたが。
 とにかく、ミサイルの整備も含めて、向こう十年間は、まず、私たちは通常兵器での戦闘でシナに劣ることはないというのは、これは日本の専門家、現役の軍人あるいはアメリカのDIA、さらには一番情報を持っているイスラエルのモサドといった連中たちに聞いても、その評価は変わらないんですよ。
 ただ、十年たったらどうなるかわかりません。そのためにも、防衛費というのは大幅に増加させる必要がある。
 あの三木武夫というばかな総理大臣がいました。大嫌いだよ、あんなやつは。あれが、何を勘違いしてか、武器の輸出を禁止する原則をつくった。それから、何の根拠か知らぬけれども、総予算の一%以内に防衛費をとどめる。こんな論拠のないセンチメントに駆られて、こういうものが国是らしきものとしてまかり通っている現実というのは、私は世界に例がないと思いますよ。これを、毅然じゃない、当然変えることが、私は、安倍内閣の総理、副総理の責任だと思いますな。
 それで、もう一つ。日本は新しい、すばらしい技術を持っているんです。
 ノーベル賞というのは当てにならない賞ですけれども、非常に政治的なものがあってね。だって、そうじゃないですか。オバマは、世界の核兵器をなくしましょう、イエス・ウイ・キャンと言って、三カ月後にあいつらは新しい核兵器のシミュレーションをやっているんですよ。
 だから、佐藤さんが領土を取り戻して平和賞をもらう、これは当然のことだと思うけれども、その他この他、かなり紛らわしいものもあるんです。一番いいかげんなのは経済学賞ですかね。アメリカの経済学者でノーベル経済学賞をもらったやつがつくった会社で、潰れたのが五つか六つありますからね。
 ただ、中で、自然科学の分野でのノーベル賞は非常に信憑性がある。そして、うれしいことに、二十一世紀に入って、日本人がとった自然科学分野でのノーベル賞の数はヨーロッパに匹敵するんです、全ヨーロッパに。これは日本の大きな国力ですよ。
 しかも、ノーベル賞の対象にならないけれども、すばらしい技術を改良してどんどんやっている人がある。例えば、小さな工場が寄せ合ってつくった「はやぶさ」、あれは、とにかく四十億キロ飛んで帰って、数年おくれでそれをアウトソーシングで戻して戻ってきた。こんな技術を持っている国が世界にありますか。
 こういったものを活用して何ができるかというと、アメリカが考え出したコンベンショナル・ストライク・ミサイルという戦略兵器がある。これは一旦宇宙に消えちゃうんだ、それで正確なGPSで戻ってくる。例えば、二千キロ離れたターゲットでも、この水差しに爆弾を当てようと思ったら当たるぐらいの精度がある。ただ、このGPSのシステムは全部アメリカ依存ですから、日本は日本なりのものをつくる必要があるけれども。
 これはどういうものかというと、アメリカンフットボールで混戦になったときに、何とかポイントしたいというときに、あるメンバーが後ろにいるクオーターバックにとんでもないバックパスを出す、そのボールをとったクオーターバックは、とんでもないロングスローで、前を走っているフォワードがとってタッチダウンする、これに似ているんですよ。
 それをできる基地というのはどこにあるかといったら、日本で唯一、南鳥島。これはぜひ、余り暇もないだろうけれども、誰か閣僚に行かせたらいい。これは、自衛隊が今あそこに駐在していますが、島が小さ過ぎてランウエーが足りないから、やはりジェットの着く滑走路が要るでしょう、大きな船の着く港が要る。それであそこを整備したら、格好の発進地になる。
 これは、本気で政府が、核弾頭を積まずに済むんですけれども、しかし、非常に大事な要衝をヒットできる、必殺仕置人のあれじゃないけれども、完全にピンポイントでとどめを打つことができる、そういう兵器なんですよ。アメリカも着手し出した。一番進んだポテンシャルを持っているのは日本なんです。
 私、この話を聞いて思い出したのは、かつて、リビアのカダフィが血迷って核兵器を持つと言い出した。みんな反対したけれども、狂犬狂犬と言われた人間だから何をやるかわからぬので、アメリカは何をやったかといったら、イギリスにある空軍基地から発進して、数機の編隊で、あのときはフランスに相談したら、フランスが嫌がって領空の上を飛ばさなかったので、ジブラルタル海峡を迂回してリビアに行った。それで、当時のGPSの精度ですから知れているんですけれども、カダフィの居住区を八つか六つのメッシュに区切って、その一つ一つを徹底的に爆撃したんですよ。そのメッシュの一つにカダフィの最愛の第三夫人がいた。その子供は二人ともそれで爆死した。それでカダフィは卒然として核兵器の保有をやめた。こういう事例があるんですね。
 ですから、寄らば切るぞというもの、すばらしい、人が持っていない刀というのは、まず持たなくちゃいけない。この開発は、核の保有と違ってひんしゅくを買わない。日本の先端の技術を結集すればできることですから。これはやはりぜひぜひ考えていただきたい。本当に考えていただきたい。いかがですか。いや、防衛大臣はそんなの知らないよ、なりたてで。もっと大きなことだから。君、やるならやれよ、本当に。
○麻生国務大臣 そんなに詳しいわけではありませんけれども、その経緯、「はやぶさ」の内容をそこそこ知っているもので、お二方に比べて知っている程度だと思っていただいて、余り過剰期待されると困るんですが。
 今言われたのは、これは、極めて優秀な機械、優秀な技術、あれが帰ってきたときには、一番最初に日本にその内容を詳しく説明を求めてきたのはアメリカの陸軍省、事実です。
○石原(慎)委員 ということなんですよね。
 だから、それをむざむざアメリカに渡すこともないし、アメリカのお墨つきでつくる必要はない、日本のイニシアチブでつくったらいい。それは、アメリカに対する日本からの力にもなるんだ。
 それに絡めての話でありますけれども、日本にありますアメリカの基地の一つに、横田の基地があります。
 これは、私が代議士のころからこれを何とかしようと思って、土井さんが社会党の委員長のときからアプローチしている。社会党も、東京のど真ん中にこんな基地があるのは知らない。国対委員長の村山のトンちゃん、それで仲よくなったんです。おまえら、そんなことを知らずに基地反対なんてちゃんちゃらおかしいと言ったら、どこにあるんですか、東京の真ん中、東京にそんな基地があるんですか、行ってみろと言って、彼は行ったんだ、篤実に。いや、でかい基地ですな、あれは返還で、市長の選挙をやる、手をつなぎますと。今の社会党では、基地を取り巻くように人は集まらないぞ、せいぜい三百人で門を塞ぐぐらいだなと言ったら、果たせるかな、そのていたらくだったんですがね。
 総理、これをちょっと見てください。(模型を示す)
○山本委員長 中継でわかるように。
○石原(慎)委員 この黒いのは、かつてのアメリカの空域だった。それで、東京から西、大阪、福岡、ソウルに行く路線というのは一車線往復しか飛べなかった。正面衝突の事故が起こりそうになって、一人、乗務員が死にました、急上昇、急降下で。それで文句を言ったら、やっと彼らはこれをあけてくれたんですがね。ですから、二車線往復ぐらいになった。しかし、これは予備地を入れたら四千メートルの滑走路なんですよ。つくろうとしたら二本できるんです。しかも、これは全然使わせないんです。
 森君が総理大臣のときに、日韓両方でワールドカップがありました。そのときに、要するにCIQの検査なしで、日本と韓国がお客も選手もCIQ抜きで、横田を使って、これを使おうじゃないかと。向こうも、金浦の空港ができた、仁川があいているから、非常に喜んで、やろうと思ったら、何とアメちゃんが、その期間に突然、このほとんど使っていない滑走路が向こう五十年間対応できるように舗装工事を始めろと言って、日本の国費でこれをリカバーしたんですよ。こんなことがまかり通っているんだ。
 とにかく、日本の飛行機がヨーロッパから帰ってくるでしょう、この上は通れないんだ。一回どっち側か太平洋へ出て戻ってこないと成田や羽田に着けないんですよ。こんなばかなことがいまだにまかり通っている国というのはあるんですかね。
 それで、この返還のために私は代議士のころにやってきましたが、金丸何がしが自民党を仕切っているときに、これを問題にしてくれと言ったら、わかったと言うけれども、なぜか知らないけれども、時期尚早とそのうちに打ち切られちゃった。
 知事になってからやり出した。いまだに遅々として進まない。このために毎年日米で行ったり来たりでシンポジウムをやっていますが、アメリカ側は非常にこれに対して同情的で、ただ、空軍だけは自分の持ち物だから渡したくないけれどもね。
 去年、前の日本部長ジアラ、これは一生懸命やってくれている、前の日本全体の総司令官のフォールという大将も含めて、引退しましたが、彼も来てくれて、確かにこれは余計だということで、とにかく考えようじゃないかというシンポジウムに来てくれたら、外務省のばかが何を言ったか。北米局長がシンポジウムの前の日に、ジアラとフォール大将を呼びつけて、横田の問題は日本国家イシューじゃない、小泉のときはそれを問題にしたかもしれない、今は問題にならない、だから、あなた方は物を考えて発言しろと圧力をかけたんだ。シンポジウムの後に二人が私のところに来まして、こんなことを北米局長に言われましたと。
 しかも、今までは毎年このシンポジウムに日本側からも外務省、国交省それから防衛省の代表が出ていたのに、そのときだけ外務省は来なかった。何で来ないんだと言ったら、一地方の行事に国が参加する必要はないと言うんだ。私は、外務省の前原君の大臣室に着いて、まあ前原君はまだなりたての外務大臣で知らないんだろうけれども、北米局長を面罵しましたよ。きさまはどこの役人なんだ、おまえはどこの国の役人だと言ったら、のうのうと二人とも日本ですと。日本人だったら、この問題を知っていたら、せめてシンポジウムに下っ端でも役人を送るね。
 これを、論拠もなしに、もはや国家のイシューじゃないようなことをどうして北米局なんかが言えるんですか。こういう外務省の体質を、外務大臣、考えて、やはりあなた、変えてもらいたい、本当に。ああ、外務大臣じゃないのか、失礼した。
 これについては言いたいことがいっぱいあるんだ。腹が立ってしようがないんだ。
 それで、アメリカの公文書を見ますと、日本にあるアメリカの空軍基地で非常にフェータルに、致命的に大事な空港は三つしかない。三沢、それからなぜか岩国、それから嘉手納ですと。これはただのロジスティックベースで、一番使われたのは、ベトナム戦争のときに、向こうで戦死したGIの死体を持ってきて、つなぎ合わせて、それを送り返すその作業場だった。その話を大江健三郎君が「死者の奢り」というおもしろい小説に書いていますけれども。それしか使ったことがないんですよ。
 今、せいぜい何機かの輸送機とヘリコプターがやっているだけで、ほとんど使われていない。その一つの証拠に、こちらのメーンオフィスから、向こう側に管制塔がある、普通、行ったり来たりするでしょう。滑走路を横切るわけにはいかないから、滑走路の末端だけれども、そこに普通だったら地下道をつくって向こうへ抜けていくのに、いまだに青、赤の信号でやっているくらいののんびりした使用密度しかないんですよ。この空港をとにかく使いませんと、国交大臣もブリーフィングを受けて御存じだろうけれども、あと五年で日本の国際線はパンクしますよ。そうすると、国力の衰退につながるんだ。
 私は、トム・ドナヒューというアメリカの商工会議所の会頭がいるんですけれども、友達で、彼は依然として共和党の支持者で、今度は絶対にオバマが負けるから、そうなったら、おれはあなたに協力して横田をとにかくやろうと言っていたけれども、オバマが再選しちゃったので、ドナヒューはどうするかわかりません。
 彼が、商工会議所の会頭として、石原、一番言いたいのは、とにかくビジネスジェットをもっと簡単に入れてくれ、大きなビジネスが日本にはたくさんある、むしろシナ以上にある、どこの国もそう思っている、技術も日本はたくさんある、いろいろなもので日本に私たちは関心を持っているんだけれども、大きなビジネストークに行こうと思っても、ビジネス機が飛べない、二カ月前に申請しなきゃいけない、こんなややこしい国があるかと。まさにそうです。
 だから、太田さん、せめてビジネスジェットの発着だけは共同使用したらいいんですよ。それで、これに乗ってくる連中はかなり裕福だから、あそこから、ちょっと値段は高いけれども、ヘリコプターで都心に来たらいい。そのために、とにかく共同使用。本題はこれは返還されるべきものだけれども、共同使用のその最初のステップとしても、何とかとにかくビジネスジェットだけ優先的に入れる。
 これは、本当の空港にしますと、電車をつけたり、あそこの非常に混み合う、何号線ですか、道路の拡幅をしなければならない、インフラの整備が必要なんですけれども、いずれにしろ、まずビジネスジェットを入れてこれが非常に頻繁に利用されるようになれば、この空港の存在価値というのはもっと大きくなっていきます。
 いずれにしろ、総理、あと五年で日本はパンクするんです。だから、私も知事になって危機感があったので、今どこに行っちゃったかわからない、亀井静香が自民党の政調会長のときに、どこにいるんだ、あいつは。(発言する者あり)緑の党、何ですか。聞いたことないな。彼とやって、国交省を恫喝して、とにかく四本目の滑走路をつくらせたんですよ。これは非常に早くできた。
 ただ、一年ぐらい予想以上におくれたのは、やはり利権で、工法が、メガフロートと埋め立て式、半分埋め立て、半分桟橋。結局、半分桟橋になった。これも、多摩川の中に桟橋がかかるなんということは、国交省ができないで建設省だったら絶対やられなかったことができるようになった。これは内閣の再編成のおかげなんだ。
 いずれにしろ、そこまでしてやったんですけれども、それでもなおとにかく需要に追いつかない。今、三十数カ国でしょう、日本に乗り入れを希望している外国は。
 これは、話が長くなったけれども、総理、国運というものを将来考えたら、あなたが督励して、要するに各省連帯で横田の再利用、共同利用というものを取りつけてください。お願いします。
○安倍内閣総理大臣 横田基地は在日米軍司令部が置かれていて、今委員が指摘されたように、有事の際に兵たん機能を果たすということで、なかなか、返還あるいは軍民共有ということにおいて、アメリカ側が、はい、わかりましたということにはなっていないわけであります。
 しかし、小泉政権時代に、当事の石原知事から、私が官房副長官だったときに、これをぜひ交渉を始めてもらいたいということを言われまして、そのときに、小泉・ブッシュ首脳会談、クロフォードで行われた首脳会談に私は陪席をしておりましたが、紙を出しまして、そして、小泉総理からブッシュ大統領に、日本側の考え方としての軍民共有等についてのお話が先方に出されたわけでございますが、残念ながら、今日まで成果が出ていないということであります。
 確かに、おっしゃられるような課題がたくさんあるということを頭に入れながら、米国側も受け入れられる形で何があるかということを考えていきたいと思っております。
○太田国務大臣 今、軍民共用の御答弁がありましたが、空域のさらなる返還ということについては、さらに調整をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○石原(慎)委員 さらに、基地の問題について申し上げますと、今、アメリカが非常に難渋している第七艦隊の航空母艦の艦載機の離発着の問題ですけれども、NLP、ナイト・ランディング・プラクティス、これはかつては三宅島にやろうということだったんです。私の選挙区でもあったんですよ。当時の政調会長の藤尾が、青嵐会の仲間ですが、あの人も剛直な人だったけれども、ややちょっと権柄ずくで、政調会長はすごく偉いんだと自分で言って回るぐらいのおもしろい人だったんだけれども、三宅島へ行っても威張りまして、つくってやるみたいな言い方をするから島民が反発して、結局、島民の投票結果は僅差で負けたんですよ。
 三宅島といったら、十何年ごとに噴火を繰り返して、非常に厄介な島なんですけれども、今も本当に疲弊していますが、かつての噴火でできた溶岩の台地があって、これを活用したら簡単に滑走路ができるんです。しかも、航空母艦みたいに、周りは海だから。
 それで、私、知事になったばかりのときに、三宅も災害で島民が避難するような事態があったんですが、そのときに、当時のベーカーというアメリカの大使、昔から知っていて仲がよかったので、彼をヘリコプターに乗っけて、招待して、ピクニックを兼ねて行って、これ、どうだと言ったら、ベーカーが喜んで、これはもう絶好じゃないか、何でできないんだろうかと言うから、それは君らの次第、日本の政府の次第でと。
 私、今度村長もかわりましたので、前の村長にも話しましたが、場所を選べば、全然、とにかく騒音の被害も何もない地形があるんですよ。これはぜひ考え直していただきたい。
 というのは、日米にとってとてもいいことなんです。今、岩国へNLPの艦載機を持っていって云々としているけれども、あんな遠いところへ、要するに、艦載機の整備の要員というのは全部日本人ですから、この連中はあんな田舎へ行きたくない、それから、家族もみんな厚木の周りに住んでいて、行きたくない。横須賀に基地を置くんだったら、あそこから飛んでいってNLPを三宅でやれば、燃料も食わない。今、硫黄島でやっているんでしょう。こんなばかな支出は必要ないと思うので、これはやはり、もう一回私も努力しますが、島のためにもなるし、アメリカにも好ましいこと。何で岩国になんて固執しているのか、私わからないんですが。
 これはぜひ御一考いただきたい。
○安倍内閣総理大臣 詳細については防衛大臣が答弁いたしますが、岩国においては空母艦載機五十九機を厚木から受け入れることにしているんですが、これは、米軍再編全体の中で、各地域がそれぞれ沖縄の負担を軽減するという中において、ぐるっと回っていく中において、岩国基地が、厚木からの空母艦載機五十九機と、あと普天間の空中給油機を十二機受け入れることになっております。
 しかし、もちろん、地域としては、NLPはやってもらっては絶対困るという強い要請がございます。その中において、現在、硫黄島において暫定的に行われているものをどうするかということについては、考えて、検討していく必要があるだろうと思っております。
○小野寺国務大臣 岩国への移転については、今総理が申し述べたとおりでございます。
 NLPにつきましては、今、防衛省としましては、馬毛島を中心にさまざま調査を行っている、そのような状況にあります。
○石原(慎)委員 ですから、至近の距離にある三宅島が噴火で疲弊して、なかなか立ち上がり切れずにいるんですよ。その救済にもなりますし、要するに、役人が決めたことをなかなか役人は変えたがらないけれども、それはやはり政治家のリーダーシップで、もうちょっとフレキシブルに物を考えるような、そういう指導をしてくださいよ。
 私は、閣僚をやるたびに同じことを言われたんだ、国が国がと。新大臣は役人がお嫌いでしょうけれども一生懸命やりますからと言うから、私は嫌いじゃないと言った。お好きですか、好きなわけない。何ですかと言うから、軽蔑しているだけだと。発想力がないんだから。しかし、これは無理ないんだね。
 とにかく、最近では総理大臣が一年ごとにかわる。あなたは頑張ってください、長生きして。とにかく、閣僚なんか一年しかかわらない。役人からしたら、どうせかわる政治家に大臣面されて何ができるかと。彼らは自分たちの取り柄は何かというと、コンティニュイティーとコンシステンシー、継続性と一貫性。この変化の時代に継続性、一貫性でやられたら、国の行政なんて硬直して進むわけないですよ。
 そういう点で、三宅島の窮状を見て三宅島の地ならしもしましたし、とにかく、これはもう一回提案するということをアメリカ側にも話していただきたい。
 それから、繰り返し申しますけれども、今度ワシントンにいらしたときに、小泉君がやったみたいに、やはりこの横田の共同使用、やるなら返還を、ナショナルイシューとして総理の責任でもう一回登録していただきたい。それじゃないと、外務省のばかはおずおずおずおずするだけで、国務省に気を使って、何にもこの問題については手を染めようとしない。本当に情けない役所になっちゃった。
 次の問題になりますが、これまた日本の国家官僚の硬直を象徴する一つの大事な案件でありますけれども、日本の国家の会計制度について私は非常に懸念を持っているんですよ。
 日本の会計制度というのは、明治十二年から十八年までは、明治の先覚者の福沢諭吉の提唱で、一種の複式簿記だったんです。
 ところが、明治二十年になって、岩倉具視の視察団がヨーロッパに行きまして、まあフランスとかいろいろな国に行ったんでしょうけれども、最後にドイツに行った。ドイツを強引に統合したビスマルクに会って、ドイツは近代化に確かに出おくれをとった、しかし今では成功しつつある、後発して先進国を目指す国家にとって何が必要かといったら、国民によらせろ、知らしちゃいけないと。民にはとにかくよらしむべし、知らしむべからずということを言われて、そうかということで、一番見えにくい単式簿記が明治会計法となって採用された。以後、全然変わっていない。
 大福帳と同じでして、こんなばかな会計制度をやっている国は、見回してみると、北朝鮮とパプアニューギニア、フィリピン。マレーシアは最近までそうだったけれども、変えましたな。
 とにかく、そのせいでこの国には健全なバランスシートがないんです。財務諸表もないんです。私は、国会に公認会計士の資格を持つ人、これに詳しいのは何人いるか知りませんがね。大蔵省の出身じゃだめよ、これは大蔵省の出先でしかないんだから。
 都議会にいるときに、都議会に東村君という非常に優秀な公認会計士出身の議員がいまして、この人がとってもよくわかってくれて、周りを説得してくれたんです。自民党も説得された。それで、やっと発生主義、複式簿記にした。これは、ちょうどそのときたまたま、私と同年齢の中地さんという日本公認会計士協会の会長がいまして、彼に、とにかくこの国はバランスシートがない、財務諸表もないんだ、新しい公会計制度をつくってくださいと言ったら、彼が最初に非常に機能するバランスシート、おもしろいバランスシートの方式をつくって、それをベースにして、要するに発生主義、複式簿記にしたんです。
 同時に、これは法律で決めたんですか、私は詳しく知りませんけれども、政府は、いつのころか知らぬけれども、地方自治体に外部監査を入れろと言っているんでしょう。結構ですな。外部監査を入れると、公認会計士が非常にいろいろなことを指摘して、小さな無駄、大きな無駄がわかってきて、実に東京都は財政再建のための大きなよすがになりました。
 国は何で外部監査を入れないんですか、財務大臣。
○麻生国務大臣 幾つかお断り等申し上げておきたいと思いますが、国の予算と決算につきましては、これは御存じのように、現金主義と言われるものが採用されておりますのは御存じのとおりです。
 問題は、それから後が、ちょっともう少しいろいろ調べていただくとわかったんだと思いますが、発生主義、いわゆる複式簿記を含めて発生主義というのは、いろいろな意味から、確実性、客観性、透明性というのは即は出ませんから、あっちの場合は。複式簿記で借方、貸方がわからぬ人にはあれを見ても何の意味だかわかりませんので、そういった意味では、我々としては、方法としては、いわゆるストックとフローの両面から、はっきりわかりやすくしてあるのはこっちの方だと思っているんですが、少なくとも、今言われたような複式簿記、発生主義につきましては、今既に、平成十五年から、東京都は平成十八年からしておられるんだと思いますが、平成十五年から国の財政についても、参考情報としていわゆる財務諸表という書類を、財務書類を作成してこれに取り組んでいるというのが事実でありまして、私も見ましたけれども、確かにそういうものができております。これをやっておりますのが一つ。
 もう一点は、海外について見てみましたけれども、海外につきましても、同様に、これと同じようなやり方をしておりますのは、少なくとも予算につきましては、日本、アメリカ、フランス、ドイツ、いずれも現金主義。そして、決算につきましては、いわゆる議決の対象として、現金主義、現金主義、現金主義、いずれも現金主義なんですが、財務諸表というものは、間違いなく作成しておりますのは日本、アメリカ、イギリス、フランスで、ドイツだけが作成していない、財務諸表ですら。というのが、私どもの調べた平成二十五年度におけます情報です。
○石原(慎)委員 それは大分違いますな、実態と。
 知事時代に、何で国はきちっと発生主義、複式簿記にしないんですかという問い合わせをしましたら、こういう文書が返ってきた。財務省では、国の財政活動についてより一層国民の理解を促進するため、平成十五年度決算分、平成十七年九月公表より、毎年、発生主義、複式簿記といった企業会計の考え方及び手法を参考として国の財務書類を作成して、公表しているところである。
 この財務書類というのを見せてください。下さいよ、資料として。いいですか。その上でまた具体的な議論をしましょう。
 いずれにしろ、FIAC、フィアックが、会計処理に関する世界組織でありますけれども、これが二〇〇〇年にエジンバラで最新の会計制度を決定しましたが、当然、日本もこの新会計制度にすべきだけれども、していませんね。なぜですか、これは。
○麻生国務大臣 調べて御返答申し上げます。
○石原(慎)委員 単式簿記がすなわち現金主義だとも言い切れませんけれども、とにかく税金だけの管理では事は済まないのでして、会計制度のしっかりしているものならどこが使っても、民間だろうと政府だろうと自治体だろうと結果は同じだと思いますが、その新会計制度をいまだに使わないことが問題で、怠慢というか、疑問と言わざるを得ない。
 イギリスでは一九九四年から発生主義を採用して、以来、イギリスの国会議員というのはみんな簿記の勉強を始めているそうですよ。イギリスは二年ごとに複数年度の予算をつくっていますけれども。
 とにかく、この国の会計制度では、金を使って売り上げを伸ばすという発想がない。損益計算書には税収が載っていないので、収益を上げるための税金の使い方という発想が欠けていて、本当に歯がゆい。
 それで、国が依然として世界でプリベーリングな会計制度を採用していないことを経団連が知らないんだね。おかしな話だ。豊田章一郎にその話をしたら、そんなばかなと彼は言うんですよ。あのトヨタだったら当たり前のことだ、企業にとってみたら。
 それから、前の会長の御手洗さん、あの人に私はゴルフクラブで会ったんです。そのときに、もう一人、何か後で聞いたら、尊大なやろうだったけれども、どこかの銀行の頭取がいて、もう一人、前の日銀の総裁の福井さんがいらした。それで私が、あなたがしっかりして国の会計制度に文句言いなさいよと言ったら、そんなばかなと御手洗さんが言う、そんなことあり得ませんよと。その銀行の頭取なる人物も、傲然としてそんなばかなことはないと言ったら、あの温厚な福井さんが最後に、いや、皆さん、実は石原さんのおっしゃるとおりなんです、国はいまだに単式簿記なんですよと言ったら、二人が絶句したんです。今の何とかというおもしろい顔をした経団連の会長がいますが、あの人も、名前何て言ったっけ。(発言する者あり)米倉さん。米倉さんにも言ったら、この人も知らなかったね。
 これはおっかない話で、経済団体の雄たちが、まあ、いろいろな形で関係のある国の会計制度というものがこんなにずさんなものかということを知らずにいた。
 私、あなたから資料を提出するのをお願いしましたけれども、それをベースにして、この次またこの問題についてもうちょっと精査を、専門家を交えた、うちの党にも公認会計士がいるそうですし、できたら、総理、この問題について特別委員会をつくって専門的な協議をして日本の会計制度を合理化しないと、この国はもちませんよ、役人天国で。どうですか。
○安倍内閣総理大臣 この単式簿記、複式簿記の問題については、ただいま財務大臣から答弁をいたしましたように、平成十五年から国としては財務書類、東京都でいう財務諸表を出しているというふうに私は承知をしておりますが、いずれにせよ、委員会において、他の委員会もございますから、議論をしていただけたら、このように思います。
○石原(慎)委員 次いで財務大臣にお伺いしますけれども、円高の理由というのはいろいろあるでしょう、これは日本にとっても非常に貿易関係の人には困ったものでしたが。これは、私はこれなりのいわれがあると思うんですよ。
 とにかく、この国は、合わせて九百三十八兆ですか、一千兆に近い債務を抱えている。地方の分が二百兆ぐらいですか。ただ、金がだぶついているんですな。それで、個人の金融資産というのは、株とか現金とか、たんす預金もそうだし、掛け捨てでない保険とか年金も含めて、まあ年金はぎりぎり使うんでしょうけれども、でも千五百十五兆もある。
 このだぶつきを見れば、しかも、国債はほとんど銀行が買い、国民が買っているので、国のポケットから左のポケットに移るだけの話で、これを見れば、やはり、世界で通貨のマーケットをやっている連中たちが日本の円に期待するというのは無理からぬ話じゃないかという気がするんですね。これは日本にとって迷惑な話ですけれども。
 この間、ある新聞のトップリーダー、うるさい人ですが、この人からおもしろい話を聞いたのは、日銀はちゃんとつかんでいるそうですね。それはそうでしょうね。十円銅貨を何万枚、何億枚出したとか、一万円札を何枚出したか、あるいは、小渕君のときにやった二千円札を何枚出したか知っているわけですね。それで、いまだに旧一万円札、聖徳太子がどこかで二千億眠っていると。中には火事で焼けたものもあるかもしれませんが。
 ある人が、そろそろ、ちょっと時間もたち過ぎたし、何となく後ろめたいし、使いにくいから、百六十億、とにかく税理士に頼んで新円にかえてほしい、福沢諭吉にかえてほしいと。ある人は三百億頼むと言ったそうですよ。そうしたら、税理士が、この蓄財はもう既に何だろうと時効にはなっているけれども、これはちょっとやはり額が額だけに問題になるかもしれませんと言ったら、じゃ、やめたと言ったんだ。
 二千億全部がどこかに眠っているか知りませんが、これは一つの事例でして、とにかくこのだぶついているお金の使い方が見つからない。何で使い切れないんですか、これ。
○麻生国務大臣 まず最初に、個人金融資産、ほぼ一千五百十兆、正しい数字だと存じます。
 その中で、現預金が約八百兆を超えていると思います。そのお金が、ほとんど金利がつかない状況にあるにもかかわらず、金庫並びに貯金にたまっておるという状態が続いております。
 これは、今これだけ不景気といいながら、金利がつかないにもかかわらず、さらに現預金、金融資産はふえておりますので、そういった意味では、今でもまださらにふえ続けているという状況にあります。
 これがありますので、傍ら、御存じのように、政府が金をこれから借りておるわけですけれども、政府は、銀行経由もしくは郵便貯金経由で国債というものを売るわけですけれども、政府の借金がたまり、こちら側に個人の預金がたまる、貸方、借方でいえばそういうことになるんですが、その状況にあります。
 今、政府として、この二十年間、九二年から土地の暴落が始まっておりますので、一九九二年から今日まで約二十年間にわたって土地が暴落をし、また、株はその前の一九八九年から暴落しましたので、当時は三万八千九百十五円、これが最高値だったと記憶しますが、それが一時七千何百円、八百円まで落ちました。そういった意味では、国民の資産という名の動産が四分の三、土地も、百坪、百万円が十五万円ですから、八五%ぐらい土地という名の不動産も暴落という、デフレーションによる不況というのを、石原先生、多分戦後初めて、戦後というのは、昭和二十年、六十七年間で初めて、我々はデフレーションによる不況というのを世界で初めて経験しているんだと存じます。ほかの国でデフレーションの不況はありませんから。全てインフレの不況しかありませんので。
 はっきり言って、日本銀行も大蔵省も政府も何も全部、学者を含めて、デフレ対策というのをやった経験者はゼロですから、したがって、デフレというものを勉強しようと思えば、デフレは歴史に学ぶ以外に方法がなかったんだと存じます。
 多分、デフレを最近でやったのは、一番直近では、一九三〇年の高橋是清大蔵大臣、多分あのころは犬養毅内閣、斎藤実内閣のころだと存じますが、そのころにやった以外はないんです。
 したがって、少なくとも過去二十年間、その対策は非常に遅々として、何となくやってみたり、やらなかったりという状態が続いていたんだと思いますが、三年間の民主党の政権のあれを見て、そのまた前に続いた自民党の十七年間も見て、いろいろな経験を積んだ結果、今回、安倍内閣において、金融の緩和と財政の柔軟な出動とそして成長戦略、この三つを同時にやる。これを高橋是清のときもやっておりますけれども、これと同じことをやるという決意をしてここに進んでいるんです。
 これで初めて、今、寝ている金を動かさぬとどうにもならぬ、そこが一番の問題なのであって、それをどうやって動かすかというのは、個人が消費をするか、もしくは民間が設備投資をするかしない限りはこれは動きませんので、そこをどうやって動かすかという刺激策が今後我々としては最大の課題になるだろうと思いますが、まずは金融の緩和からスタートし、それにあわせて財政を出動させ、そして今、こういった形の予算をお願いしておりますけれども、プラス企業のいわゆる成長戦略というものが加わって、それで初めて消費が加わってくるんだというように思っておりますので、少しタイムラグがあるとは存じますけれども、その方向で事は動かしていかねばならぬと思っております。
○石原(慎)委員 金融の緩和といっても、日銀にたくさん金を刷らせて、それで結局銀行に国債を買わせて抱えさせているんじゃ全く意味ないですわね。やはり、例えば設備投資の減税とかその他この他で、アクティブに経済が動くようにやってくださいよ。
 高橋是清の話が出ましたが、実は、あのときの大蔵の事務次官というのは賀屋興宣先生だった。私は賀屋さんに私淑した一人ですけれども、あれは初めて統制経済をやったんですね、戦争の近いこともありましたけれども。そういったものが私は今日どういう意味合いを持つかわかりませんが、とにかく、あなたのおっしゃるとおり、デフレの不況というのは未曽有のことでして、これはなかなか本当に克服するのは難しいと思いますけれども、頑張っていただきたい。
 もう一つお聞きしますが、要するに、国と地方が抱えている債務の総額が、九百四十八兆ですか、千兆近いものがある。
 しかし、債務、借金でも、返す必要のない借金もあるわけですね。それから、財産になるものもあり得るわけです。この九百八十六兆ですかという債務の中にもかなりこれがあると思うんですが、これに見合う資産の取得原価、この時価での一覧表があったら、ぜひ参考に出していただきたいので、よろしくお願いします。
○麻生国務大臣 一つだけ、先ほどの複式簿記の話ではありませんけれども、政府が持っている場合、いろいろなものを負債ではなくて資産に計上するわけですが、その資産の中に、例えば税金を取れる権利、徴税権、お金を刷れる印刷権、造幣権というものを幾らで評価するかというのは、これはなかなかできないところなので、そこらのところが多分、各国皆、最終的に複式簿記というものを予算のときに計上することはできないということになっておられるんだと、これはイギリスから聞いた話ですので、ほかのところはもうちょっと調べてみないとわかりませんけれども、そういったことなんだと私は思っております。
 ただ、今言われたように、道路やら富士山やら、国有地は一体幾らで計算できるのかと言われると、ちょっとなかなか簡単にはいかないところだろうとは思いますけれども、一応のものみたいなものをかつてつくった経緯がたしかあったと思いますので、今それが現存しておりましたら、御提出いたします。
○石原(慎)委員 いずれにしろ、また繰り返しになりますけれども、会計制度というものをもうちょっと合理化して、せめて企業並みに能率的なものにしませんと、これはアベノミクスのバリアになりますよ。
 だから、総理、アベノミクスを成功させるために、会計制度というものをやはり一新させる必要があると私は思います。
 民主党のマニフェストを読んでいますと、マニフェストの八に、会計制度を変えますと、税金の使途がはっきりわかるということで、国民の納得を得られるとありますが、民主党も、余りいいことをしなかったけれども、いいことだけは言っているので、これはひとつ心にとめてお考えいただきたい。
 最後に、担当の大臣は要らないと言ったんですけれども、これは総理に一つの政治家の哲学として御記憶いただきたいんだけれども、私は、代議士のころ、四十年近く前に東京のよみうりホールで、ブラックホールを見つけたホーキングという天才的な宇宙学者の講演を聞きました。彼はそのとき、筋ジストロフィーにかかって、もう声も出なくて、コンピューターを腕で打って人造語で話していましたけれども、彼は、この間のロンドン・パラリンピックでもそういう形でメッセージを出して、非常に喝采を浴びたそうです。
 そのときに、まあまあの話でしたが、質問が許されまして、ある宇宙物理学か宇宙専門の学者の一人が、この宇宙に地球並みの文明を持った星が幾つぐらいあると思いますかと言ったら、ホーキングは言下にツーミリオンと言った。私はびっくりした。太陽系宇宙だけじゃないですよ、全宇宙で。
 そうしたら、ある人がまた手を挙げて、それだけたくさん文明の進んだ星があるのに、何で我々はハリウッドのくだらない映画じゃなしに実際の宇宙船とか宇宙人にこの地球で出会うことがないんでしょうかと言ったら、ホーキングが、いや、それは違う、せめて地球並みの文明を持ったら、そういうプラネット、惑星は非常に自然の循環が悪くなって、宇宙時間でいうと瞬間的に生命が消滅すると言ったんです。
 私はびっくりしまして、ホーキングは、神様ではありませんが、一応天才ですから。私は、挙手しまして、あなたの言う宇宙時間の瞬間的というのは地球時間でどれぐらいですかと言ったら、百年と言いましたな。あれから四十年たっちゃった。彼の予言が正しいとするなら、あと六十年しか、地球は、あなた方はもたない。
 私、この問題というのは、人間というのはみんな欲望で、欲望の象徴というのは経済、経済の象徴は金ですから、金、金、金でうつつを抜かしているけれども、ヨーロッパの経済が不振だとかアメリカがどうだとか日本がどうのこうの言っていますが、過去のG8でこの環境問題を余り深刻に討論したことはないんですね。少なくとも過去の三年間、G8が終わった後、政府のスポークスマンに記者たちが、メディアが、環境問題について討論しましたか、進歩はありましたかと言ったら、いや、余りしなかったが、でも半歩は前進したというのが三年間続きました。三年で半歩前進じゃ、これはいかにも遅過ぎるんですよ。
 NASAのハンセンという非常に優秀な主任教授がいますけれども、彼が、北極海の氷はあと二十年たったら解けるというのが、あれからもう七年たちましたな。あと十三、四年たつと、どんどんどんどん氷が解けて、北極海というのは航路になるかもしれないんだが、しかし、その結果、ヒマラヤの氷も解け、私も数年前に久しぶりに行ってみた、フランスのローヌ氷河を歩く展望台がある、行ってみたら氷河なんか見えないんですよ。地元の専門家に聞いたら、これから百キロぐらい上がっていかなかったら氷河なんか見えない、全部解けて洪水になって流れちゃったと。ヒマラヤの氷も解けている。
 そして、その水はどんどんオーシャン、太平洋、大西洋に注がれて、地球の自転で遠心力がかかりますから、一番どこに振れるかといったら、赤道の直下の島々というのがどんどん埋没しているんです。
 私は非常に興味があるので、知事の時代に、ツバルという、あれは標高が一番高いところはわずか五メートルしかない。アメリカがつくった人工の飛行場がある。それが半分もう水没して、海水の中では主食のタロイモがつくれない。彼らは何をしているかといったら、半分腐ったみたいな、めったにオーストラリア人は食わない、オーストラリアの肉の脂身の多いものをもらって食っていますが、どんどん健康を害して、行ってみたら、年寄りは、その日その日を何とか、要するに朗らかに過ごすつもりですかね、みんなマリファナを吸っていましたな。あれは本当に、ある意味で明るい地獄だと私は思った。
 こういう事態がどんどん進んで、今あちこちに異常気象がある。ニューヨークでもハリケーンが来たり豪雪が降ったり、ワシントンで雪が降ったり、日本でもそうですが、これは当然のことで、異常気象じゃないんですよ、通常気象なんです。
 これを阻止するために日本はいろいろなことをすべきだと思うし、あなたもこれからG8へいらっしゃってどんな主張をされるか知らないけれども、せめて日本の最高指導者が世界全体に新しい危機感を、正当な危機感を抱かせるためにもスピーチをしてもらいたいんです。
 東京は、各国各市、世界に先んじてC40というのに入りまして、企業にも、責任を持ってキャップ・アンド・トレードの条例をつくってやらせていますけれども、こんなものは本当に爪に火をともすみたいな話ですよ。
 ただ、私、昔ある飲み屋で飲んでいたら、昔友人だった開高健の書いた色紙が飾ってあった。焼き鳥の煙で真っ黄色になっていたけれども、いい文句で、なるほどなと思った。それは、あす地球が滅びるとも、君はきょうリンゴの木を植える。たとえあす地球が滅びるとも、君はきょうリンゴの木を植える。開高にしてはいい言葉だなと思って、これは実は調べてみたら、ポーランドの詩人ゲオルグの、この人もマルチン・ルターに非常に影響を受けて、その言葉を考えた詩人ですけれども、たとえ地球があす滅びるとも、君はきょうリンゴの木を植える。
 これは、私たちの愛する子孫に対する責任のささやかな履行だと思うんですが、ぜひ総理、G8でそういう哲学を披露しながら、経済の復興も結構、デフレの克服も結構だけれども、私たちの子孫の生命というものを担保するために、やはりもうちょっと違う意識を持って全体が動かないとだめだぞという警告を発してくださいよ。それをぜひお願いします。
○安倍内閣総理大臣 二〇〇七年のハイリゲンダム・サミット、私が出席をしたサミットにおいては、CO2削減が大きなテーマになりました。
 その際、二〇五〇年までに排出量を半減する、そうした大きな目標で一致することができたわけでございますが、ことし開かれるサミットにおいても、当然、環境は大きなテーマになるのであろう、このように思っております。その際、日本は、CO2削減あるいは省エネについては高い技術力を持っているわけでありますから、日本こそリードしていくべきだろう、このように思っております。
 安倍政権としても、環境問題は極めて重視をしております。だからこそ石原伸晃議員を環境大臣に任命したところでございますが、政府一丸となって取り組んでまいりたい、このように思っております。
○石原(慎)委員 ありがとうございました。
 時間が余りましたが、これで終わります。どうもありがとうございました。
○山本委員長 これにて石原君の質疑は終了いたしました。
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see⇒http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/183/0018/18302120018004a.html

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シンタロウくん@2012国会

120611Mの国会会議録から抜粋(適宜緑化etc.byFJN)
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衆議院会議録情報 第180回国会 決算行政監視委員会 第5号
第180回国会 決算行政監視委員会 第5号
平成二十四年六月十一日(月曜日) 午後一時三十分開議

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○新藤委員長 これより会議を開きます。
 歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件、特に尖閣諸島における諸問題について調査を進めます。
 本日は、参考人として東海大学海洋学部教授山田吉彦君、富山大学理学部准教授・富山大学大学院理工学研究部准教授横畑泰志君、石垣市長中山義隆君及び東京都知事石原慎太郎君に御出席を願っております。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○新藤委員長 尖閣を所管する地元の市長さんとして大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。
 それでは、続きまして、ようこそおいでをいただきましてありがとうございます。石原参考人に陳述をお願いいたします。
○石原参考人 皆さんこんにちは。石原でございます。
 時間が限られておりますので、後に質問があるそうでありますが、言い足りないことは多々あると思いますけれども、たまたま、昨日ほど出版されました文芸春秋本誌に、私は割と長い論文を書きまして、尖閣諸島と私の個人的なかかわりも含めて述べておりますので、足りないところがあったら御参考にぜひ御一読願いたいと思います。
 事は、沖縄返還にまさにかかわっておりまして、沖縄返還交渉のときに、佐藤総理は、いかなる国会議員の随伴も許さなかったんですが、なぜか私と竹下登さん、参議院から私、竹下登さんが衆議院から一人、どこか外国を経由してワシントンで落ち合えということで、正式なメンバーではありませんが、間近で推移というものを傍聴しておりました。
 たまたまそのときに、外務省の役人が条約の正文をつくるときに、沖縄県というのは、海上の突起物、無人の大きな岩礁もありますが、これも非常に大事でありまして、そういったものを一々条約に明記するのは非常に煩雑、大変なんだということをぼやいておりまして、私はそのときに、私が年じゅう行っております、多いときは太平洋を渡ってきましたが、そういういわゆるビッグオーシャンでのヨットレースで、海上保安庁に私たちは定時にロールコールをして自分の船の位置を報告します。それで全体のレースの動向というものを保安庁は保持するわけでありますけれども、それと同じように、全ての突起物というものを記述するのは大変だろうから、それが全部入る線を引いたらいい、北緯何度何分何秒、東経何度何分何秒というポイントをたしか七つか八つ指定しまして、それを結んだ線から南に入る突起物は全て、つまり沖縄県としてアメリカは返還する、そういう条文にしたんです。明らかにその中に尖閣諸島は入っております。
 ですが、面妖なことに、この問題に対して、シナや台湾は、事前になってあそこは自分たちの領土であるということを言い出して、特に厄介だったのは、日本と比較的、心理的には友好関係にあった台湾が領土の主張をし出した。
 ということは、その原因は、あそこの近海での漁業操業にありまして、アメリカはあの尖閣その他を爆撃演習のターゲットに使うことには関心がありましたが、その周辺の漁業については全く無関心でして、爆撃の実施の日にちを布告することで漁船はその危険を感じて退去しますが、その他のときはあそこの操業は野方図にさせた。
 先ほど講師からも指摘がありましたが、非常に豊穣な漁場で、台湾や特にシナの漁民にとっては、これは大変な収穫なんです。それに味をしめて、彼らは一種の漁業の既得権をさらに拡大解釈して領土権というようなばかなことを言い出しましたが、彼らがもともとあの領土がシナのものであり、台湾であるというなら、何で要するに自分たちの領土を爆撃演習のターゲットに使うなという抗議をしなかったんですか。
 その後も延々問題がありまして、日本は、非常に面倒くさいので、ハーグの国際裁判所にこの問題を提訴して事を決着しようじゃないか。竹島もそうでありますけれども、これは、原告側が幾ら出席しても、被告である相手側が出てこなかったら裁判にならないんだ。
 アメリカも非常に微妙な言い方で、何に遠慮したか知りませんが、とにかく、我々が返還したのは領土じゃなしに沖縄県の施政権であるという微妙な言い方をして、結局、いいかげんにふたをされたんですけれども、いずれにしろ尖閣は、沖縄返還の条約の中の、あのトリーティーの中の、八つか九つの線を結んだ中に入る歴然とした日本の領土であります。
 シナが今日に至って、あれは核心的な国益であるとかなんとか言っているけれども、彼らの国境線の版図というのはだんだん政権によって変わってきまして、かつては彼らの版図というのは万里の長城より以南、以西だったんでしょう。ところが、今日では、内モンゴルも外モンゴルもそうだと言い出して、外モンゴルは一応独立を得ていますけれども、内モンゴルは併合され、かわいそうなのはチベットですよ。
 私はダライ・ラマと親友ですけれども、とにかく、彼が日本にやってきても、政治行動するなということで外務省が茶々を入れて、ろくに彼に会うことができない。そして、チベットは結局、要するに、民族の改良までされて、本当の純粋のチベット人はインドに逃げて、あそこに臨時政権をつくっていますけれども。
 私たちは、やはりこういう事例というものを考えて、シナのわけのわからぬ覇権主義というものをマークしなくちゃいけないです。
 とにかく、ことしの二月ですか三月ですか、人民日報というのはどれほど権威があるか知らないが、一応向こうの代表的な新聞で、政府の代弁者でしょう。これが、とにかく、尖閣は核心的な中国の利益である、それから、日本の実効支配を我々が破壊するためにもっと果敢な行動に出る、それで、そのための機材も準備するとちゃんと宣言したじゃないですか。
 これは、いよいよおまえの家に強盗に入るぞということを宣言したんです。しばしば家を侵されて、物をかっぱらわれて、今度は強盗に入ってそっくりそのまま頂戴すると言われて戸締まりをしない国というのは私は間が抜けていると思いますな。
 私は、昨年ですか、たまたまかかわりもあるものですから、元自民党議員だったので、自民党の今の総裁の谷垣君に、とにかく国政調査権というのがあるんだから、石垣の市会議員諸君が行こうと思ってもこれはなかなか国はリラクタントでしょうけれども、国会議員が国政調査に行くんだから、君は、恐らく民主党にも同好の士がたくさんいると思うし、超党派でグループをつくって、あの石垣に国政調査権ということで上陸して滞在したらどうだと言ったら、ああ、結構ですな、わかりました、考えましょうと言ったんだ。
 返事が来ないので、どうしたと言ったら、理事会にかける、委員会の。そんなところにかけなくたって、国政調査権でそれを宣言していけば通ることじゃないですかと。いや、一応委員会にかけたらスムーズにいきますからと、委員会にかけたそうですよ。それで理事会にも通ったそうですよ。
 半年たっても全然行動がないので、一体何をしているんだと言ったら、国会議員の諸君が、自民党、民主党が、超党派の議員諸君が国政調査権で尖閣に上陸して調査しようと言ったら、国がストップをかけた。どうやってストップをかけたんだと言ったら、足がない。その足を提供するのは保安庁でしょう。その保安庁が船を出さないと言ったと。
 これは面妖な話ですな。私、その報告を谷垣君から聞いてびっくりしたんですが、何で君、それを問題にしないんだ、国会で。国会議員が国政調査権を国家のために、国民のためにしようとしている、その行動を、その足を阻害することで、保安庁が反対することで、いや、政府が反対することで保安庁を潰したわけでしょう。だったら、東京都はたくさん船を持っていますから、いつでも提供しますよ。皆さん、有志が行ってください、東京の船を提供しますから。行ってくださいよ。国会議員が行ってくださいよ、あの国に。
 そして、さっきの話の続きだけれども、私がもういささか国会に愛想を尽かしてやめた後、おもしろいことが起こった。不愉快なことが起こった。
 香港の活動家と称する一部の連中がおる。これは明らかに特殊部隊でありまして、アメリカのDIAなんかちゃんと把握しています。その連中があそこに上がって、あそこにシナの旗を立てた。保安庁が慌てて行って追っ払ったら、一人が逃げ損なって船のロープに引きずられて溺死した。自業自得でしょうけれども、向こうは大騒ぎになった。片っ方で、沖縄でアメリカの黒人の海兵隊員が小学校の五年生の女の子を輪姦して家をめちゃめちゃにした。それは沖縄の人は激怒するでしょう。一方では尖閣でそういう問題が起こった。
 そして、あれはワシントン・ポストでしたか、ニューヨーク・タイムズでしたかな、アメリカの有力な新聞の日本の特派員が、時のモンデールという大使に、あそこでこれ以上ホットフラッシュ、紛争が激しくなったら、結果として日米安保は発動するんですかと言ったときに、モンデールは言下にノーと言った。その理由は、尖閣は台湾と同じように、台湾と同じようにですよ、日米安保の防衛の対象に入っていない。
 これは全く無知蒙昧な話で、そんなことを大使が明言するのは非常に危ない話ですから、私は議員をやめていましたけれども、自分の担当しているコラムでこれを書きました。こんな人間が日本の大使を務めている限り、危なくて私たちはアメリカの関係と一緒に行動もできない、信用するわけにいかない、こんな大使を許しておいていいのかと言ったら、あのときはクリントンの民主党政権でしたけれども、共和党の友人の議員たちや学術スタッフ含めて、ああいう要するにシンクタンクは、石原の言うとおりじゃないか、こんなことを言わせておいて、日米関係が危なくなるぞと言って、モンデールは五日後に更迭されましたよ。
 その五日前に、私は多分日本の議員で一人だけ外人記者クラブのメンバーだから、あそこへ、ケント・カルダーという、アメリカの大使に初めて補佐官ができた、そのケント・カルダーが日本にやってきて記者クラブで講演をしたので、私も聞きに行きました。その後、アメリカ人の記者が、あなたの任期は何年ぐらいですかと聞いたら、ケント・カルダーが、私はモンデールさんがいる限りはずっとおりますから、多分二、三年はいるでしょうと言ったんだけれども、その五日後、首になった。
 それからこの日本に、この大事な大事な日本に、アメリカは大事かどうか知らぬが、一年半アメリカの大使は来なかった。フォーリーは来なかったんだ。そして、まあ何とか一年半おくれて大使がやってきましたが。
 これも実は面妖な話で、私もワシントンに議員や軍事に非常に詳しい親しい友達もいますが、彼らから、特に向こうの新聞記者や情報通は、私が怒りっぽいものだから、嫌な話をすると、おもしろいもので私にいろいろな話をしてくるけれども、ワシントンのコンフィデンシャルな実態というと、日本の外務省は何と言うか。東京ブランチと言っていますよ。日本の外務省が東京ブランチですよ、東京支店ですよ。
 皆さん知っているだろうけれども、私たちは反対したんだが、毎年毎年、年次改革要望書というのがアメリカから来る。読んだことありますか、皆さん。毎年来ているんだよ。日本からは送ったことがない。アメリカのめかけのままでずっと日本は来たわけだ。そのアメリカさんも頼りなくなってきて、尖閣がこういうふうになったときに、一体誰がこの島を守るんですか。政府にやってもらいたいよ。東京がやるのは筋違いだという。筋違いだよ、これは。筋違いだけれども、やらざるを得ないじゃないですか。自分たちの大事な家に強盗に入るぞと宣言されていながら戸締まりもしない国というのは世界じゅうどこにあるんですか。
 だから東京はあえてああいうアナウンスをして、これに応える国民が、きょうの時点で寄附金がもう十一億を超えましたよ。これはありがたい。日本人はまだ捨てたものじゃないと私は思いますね。中には、私ら貧乏で、家族三人で、とにかく貧乏だけれども一人一万円ずつ三万円を送りましたという人がある。あるいは、ある田舎のおばさんは、私のところは村で不便で、東京に行っているみずほ銀行がないから、一時間バスに乗って町まで出かけてみずほに入れましたけれども、田舎の仲間でもたくさんそういう人がいますから、どうかその人たちの便宜のためにゆうちょに口座を設けてくださいということで、これは設けました。
 そういう国民の意思というものを、何で歴代の政府は無視してきたんですか。原因は外務省でしょう。
 しかし、外務省だけに責任をなすりつけるわけにはいかない。石垣市の市長さんもいらっしゃるけれども、あの不法な衝突をあえて行った。保安庁の船は穴があいて、引っ込んだ。相手の船は船首の装甲が厚いから、突っ込んできて、かすり傷を受けただけ。この船長を捕まえて、即時釈放でしょう。誰が釈放したんですか。沖縄県の地検の検事、冗談じゃない。では、その検事を、皆さん、ここへ呼びなさいよ。誰がやらせたかよく考えれば、当然外務省でしょう。
 何をやったかといったら、それは市長さんはよくわかっているけれども、石垣の空港を夜中の三時にあけさせて、あの船長を向こうのある高官が特別機を仕立てて迎えに来て、空港の使用料を一文も払わずに連れて帰って英雄扱い。こんなばかな目にさらされる国がどこにあるんですか。あなた方の責任だよ。過去の自民党の責任だよ。政府の責任は国会の責任ですよ。しっかりしてもらいたい、私は、本当に。
 声を大きくして言いたいけれども、本当にどなりたくなる。だから、東京があえてしなくてもいい筋違いのことをしているんですよ。本当は国がやるべきですよ、こんなこと。相手の財政事情もあるでしょう、そんなものしんしゃくして、売買の話をしたらいいと思う。
 とにかく外務省というのは、私は、このことでも驚いたんだけれども、あそこの島に最初に灯台をつくったのは、私たち青嵐会です。それで、学生を使って非常に粗末な灯台をつくった。ポールを立てて、その上に裸の電球つって傘をかけて、夜だけバッテリーをつないで明かりをつける。それでも随分漁民に感謝されたんだ。その後、それを聞いて日本青年社が、お金を持っているから立派な灯台をつくってくれた。感謝しました。
 私も運輸省にいましたから、運輸省の水路部に、これをちゃんと調べて、正式な灯台として海図に載せるために注文があるなら出してくれと言ったら、二点指摘されて、彼らはちゃんとそれに従って立派な灯台をつくってくれた。
 あれは非常に峻険な地形のところですから、疲労こんぱいして、中で、青年社の社員の一人は、恐らくあれは石垣か何かの支部長だったけれども、死亡しましたよ、疲労で。
 それで、つくった灯台を、注文に応じて直すところを直して、正式に海図に載せてくださいと言ったら、待ったがかかった。どこから待ったがかかったかといったら、外務省だ。時期尚早と。何で時期尚早なんですか。正式につくった、運輸省の水路部がちゃんと認可して、これでいいと言った灯台を、何で時期尚早で海図に記載させないんですか。
 これは非常に危険なんだ。私は世界じゅうの海で荒天の中でもヨットレースをやってきた人間だから、そういうときには頼りになるのは、要するに、このごろみたいにGPSが発達していなかったから、灯台なんですよ。その灯台を目安に自分のポジションをはかる。それを無視して、灯台というものがちゃんとありながら、それを海図に記載しないということは生命の危険につながるんだということを外務省に言ったら、全然無視されて、二十年間近く、とにかく灯台は記載されていなかった。
 私の息子が国交大臣になったときに、厳に言いまして、命がけでやれよと言ったら、時の小泉総理も、小泉君も、結構だ、やろうじゃないかということで、これは記載されて、初めて海図に載ったんだ。私は、それを本当にうんざりしたまま見たんだけれども。
 たまたま横田の返還問題でアメリカに行ったときに、九・一一の前日でしたな、くしくも。ウォルフォビッツ国防副長官ですか、あいつに会ったときに、昔からちょっと知っているので、どうも外務省が横田の問題でなかなかリラクタントで動かないので愚痴を言ったら、情報が全然通じていない。それで、ウォルフォビッツにその話を愚痴まじりに言ったら、彼もちっちゃな船をやるんですな。石原さん、それは危ないんじゃないですかね、光っている灯台が海図に載っていなかったら、かえって危険でしょうと。まさにそのとおりだと言ったんだけれども、依然として動かずに、やっと、息子が国交大臣になったときに、日本国の保安庁これをつくるというプレートを張りましたね。これはどういう神経なんですか。
 私が運輸大臣のときに、こういう事例があった。あるとき保安庁の救難部長が顔色を変えて私の部屋へ来た。とんでもないことが起こりましたと。何があったと言ったら、本にも書いてあるけれども、保安庁の船が、要するに遠くから帰って日本の領海に入ってきたら、突然、船から五百メートル離れたところへ水柱が上がった。大砲の弾が飛んできた。何だろうと思っていたら、遠くにアメリカの軍艦が見えた。あいつが撃ったんだなと思ってよく見たら、水柱が上がった近くに日本の遊漁船が四隻いた。
 これはとんでもない危険な話で、帰ってきて、領海内で実弾の要するに射撃演習するなんてとんでもない、協定違反ですから、抗議をしてくれと言ったら、こう言われました。そんなことは沖縄で年じゅうあることじゃないか、一々何でそれを問題にするんだというのが官邸の意向だよと言われた。救難部長は困惑して帰ってきた。
 だから、私は言ったんだ。官邸の意向というのは総理大臣か官房長官の二人の意向だ、どっちか聞いてこい。言ったのが竹下総理だったら、おれは辞表を書いてやめる、記者会見してやめる。言ったのが小渕だったら、私、小渕と非常に親しかったけれども、小渕君をとっつかまえて非難して、竹下さんにあんな官房長官、やめなさいと言うけれども、どっちか聞いてこい。
 答えるわけがない。その間、私は小渕に電話したら、小渕がかんかんになって怒って、とにかくすぐ外務大臣に電話した。外務大臣の宇野宗佑さんはかんかんになって怒って、当事者を呼んで、きさまら木っ端役人、何をばかなことをするんだと言って、すぐ抗議した。
 外務省に抗議したって、いつまでかかるかわからぬから、私はある人を通じて、アーミテージに電話して、とにかくこの人間を処分しろと言ったら、わかった、必ずしますと言って、首にしましたよ。一日おくれて、その報告に来たときに、アーミテージが、石原さん、首にしたけれども、これでこらえてやってください、あいつはあいつでよく事情があったんですよと。何だと言ったら、あれは実はギリシャ系のアメリカ人で、たまたまギリシャ系の大統領候補のデュカキスがレーガンに惨敗して、とにかく頭へきたんでしょうと言うから、そんなの言いわけにならぬわなということで笑って終わったんですが。
 私、時間が来たからやめますが、質問があったら言いますけれども。
 最後、大事なことを言われたんです。要するに、中間線の問題。
 これは、過去に社会党のばかが余計なことを言って、大変苦しい思いをしたんです。社会党はどこにいる。いないだろうけれども、今ごろ。
 貝殻島近くで、要するに、日本の漁船が操業する。あそこは非常に海流が激しくて、浅瀬が多くて危ないんだ。何か日本の社会党のばか議員がモスクワに行って、北方四島の話のついでに、あそこの海峡、とても危ないので、貝殻島に灯台があったら助かるんですけれどもねと言ったら、ああ、すぐつくります、ロシアはつくっちゃったんだ。途端に、貝殻島はロシアの領土になって、貝殻島から納沙布岬の間に中間線が引かれたんだ。だから日本の漁船の操業区域というのがぐっと縮められたんです。
 こういうことはやはり、過去に忌まわしい事例としてあった。変な形で領土が侵食されますと、その先に中間線を設けられたら日本はとんでもない国益を失うことになる。これはひとつ、皆さん、銘記して、この問題を考えていただきたい。
 よろしくお願いします。頼りにしていますよ、国会を。(拍手)
○新藤委員長 大変思いのこもったお話をありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――
○新藤委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 既に専門家の両参考人からお話がありましたが、東京は、例えばヤギの駆除とか、あるいは沖ノ鳥島という非常に孤独なままに放置された島に、シナは戦略的な興味があってか、海底資源というのが、あそこは深いからそう簡単に察知できませんけれども、いろいろ探査を入れていましたが、あそこに非常に巧緻な魚礁を構築することで、日本の漁民が漁獲を目指してあそこに頻繁に出航するようになりまして、そのおかげで、それを眺めて、今までやってきた台湾とか韓国とかシナの漁船が姿を消した事例があります。
 これは、国は本当に何もしなかったんです。私、前の国連大使をしていたボルトンと非常に親しくて、彼は私にからかって、おまえ、何であんなちっぽけな岩に執着するんだと言うから、おまえ、世界地図を見てみろと言って見せました。アメリカがこれから先、アジアに関する国際戦略をどういうふうに展開していくかは私はつまびらかにいたしませんが、しかし、彼らは、このシナの動向を放置して太平洋を失うわけにいかぬでしょう。その見地から見ても、アメリカの大きな戦略基地のあるグアムと大きな戦略基地であります沖縄の嘉手納というのを結んだちょうど中間点に、沖ノ鳥島は全く真ん中にあるんですよ。おまえ、こういう地政学的な状況をしんしゃくして、あれをただの岩と言うのかと言ったら、彼はぎゃふんとして、わかったと言いました。
 そういう意味がありまして、東京は、東京ができる限りのこと、つまり、東京の全体の、今の組合長、菊池さんという非常にしっかりした人物がいて、この人が、船をつくってくれるなら自分が責任を持ってやるということで、あそこに魚礁を構えることで実質的に外国の漁船を遠ざけることになりましたが、プラスアルファは当然要ります、これは。要ります。もっと南の南鳥島なんかも非常に大事な拠点ですし、これはあくまでも国がやることで、その先鞭を東京がつけるだけでありますから、本来は、この島もやがては国が取得して買うべきであります。東京はいつでもお売りいたします。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全て同感でございます。そういう若い政治家が民主党の中にいらっしゃることに、非常に私は心強い気がいたしました。
 ちなみに、外務省も昔はもうちょっとしっかりしていたんです。青嵐会のときに、私たち、角さんが中国に行って、非常に拙速に国交を回復した。それはそれでいいんですけれども、実務協定を結ぶとき、唯一日本にとって有利な条件を獲得し得る航空協定、これは、当時はロシアは空を開いておりませんでしたから、私たちはヨーロッパへ行くのに必ず南回りでしか行けなかった。これもかなり迂遠な、要するに遠回りだったんですけれども、日中の間が正常化されまして、もしイスラマバード経由の航空路線が獲得されたら、日本の航空会社にとっても、非常に経費の面でも運賃の面でも得だったんだ。ところが、これは全く一蹴されました。
 そのときに、外務省の役人は、田中さんがとにかく向こうでこんなものは二週間で上げると言い切ったんです、それで相手は何も言うことを聞いてくれませんと。そして、周恩来と大平外務大臣が交わされた秘密の電報を私たちに暴露しましたよ。青嵐会の仲間がこれに反対しているので、私たちにそういう情報を提供しまして、一緒に食事をしても、彼らは泣いて、飯も食わなかった。そういう外交官がかつてはいたんだ。
 ところが、そのプロセスの中でだんだん相手の言うことを聞くようになって、今度の丹羽なんて、あのばかな話の典型ですが、ああいう大使でも任命すること自身私は滑稽だと思うんだけれども、そうやって外務省は萎縮している。
 一つ持ってきました。これは、イギリスにいる私の親友の息子が、ロンドン大学で国際法を勉強して、大学院にいる男ですけれども、こういうのを調べたんですけれども、日本の大使館だけが土曜、日曜には国旗を掲げていない。ほかの大使館は全部掲げている。彼らは土曜、日曜は休むんですか。どんな緊急事態が起こるかもしれないのが外交というものでしょう。土曜、日曜に、ここに日本大使館がありますということを表示する国旗を日本の大使館が掲げないというのは、これを参考に置いていきますから、言ってくださいよ。あなた方が言って、日本の大使館は土曜、日曜もちゃんと国旗を掲げろと。特にロンドンはやっていないんだ。そういうていたらくですよ。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全て遅過ぎますな、私に言わせると。ですけれども、やらないよりはやった方がいいので、とっととやってもらいたい。それで、いつでも国が責任を持って管理するというのでしたら、東京がこれからしようとしている以上のことを国がやってもらいたい、国の責任において。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全ての面で協力いたします。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 それはもともと日本の領土なんですから、誰が所有であろうと、遺族が遺骨を収集する、あるいは弔いに島に上陸することを禁じるいわれというのは私はないと思うし、人の道にもとるんじゃないんですか。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 有効活用云々の前に、まず、やはりしっかりした主体者があの島を保有することが私は大事だと思います。その後、東京にできることは、先ほど専門家の先生もおっしゃっていましたけれども、ヤギの駆除でありますとか、魚礁の創設で漁業の売り上げを図るとか、その他この他、あるいは新種の発見、これは新種の調査というのは南硫黄島でも既にやっておりますし、そういったことであの島の価値を高めることはできると思います。
 ただ、戦略的な展開をするための主要な基地、つまり、インフラの整備、港の整備あるいは飛行場の創設、これは国がやることですよ、誰が所有していようと。やらなかった歴代の政府に責任があるわけで、今からでも、まあ既に遅過ぎる節はないではないけれども、とにかく早くやっていただきたい、プラスアルファとして、ということです。
○木村(太)委員 先ほど石垣市長さんからもいろいろ具体的な御要望的な意見の主張がありましたが、私ども自民党としても、この活用方法として、具体的に、いわゆる避難施設の整備とか電波中継管理所とかあるいは気象観測所等を整備して、管理のために人が常駐すべきというふうに公約的にも掲げているわけであります。
 石原知事は空港とかは国がやるべきというような話でありましたが、先ほどの石垣市長のお話や、今私が述べたことも含めて、直接やるのは国とか、仮に都が購入した場合は都だとか、役割分担はあろうとしても、こういったことについて、都としては、購入後、連携できるということで確認させていただきたいと思います。
○石原参考人 当然、連携をいたします。
○木村(太)委員 ありがとうございます。
 実は、私ども、この委員会の理事会で、尖閣への上陸調査を行うべきであるということで協議をしている最中であります。先ほど民主党のお二人の議員、大変ありがたいというか、考え方としては我々と同じ認識で御質問されていると私は評価しているんですが、ただ、残念ながら、民主党という与党が、この上陸調査についてかたくなに今拒んでいるというのが理事会での現状であります。
 そこで、こういった民主党というか、この姿勢というものを、都知事、石原参考人はどのように認識を持たれますか。
○石原参考人 別にここでけんかをけしかけるわけじゃないけれども、とにかく、先ほども言いましたように、自民党の総裁が発議して、うそか本当か知らないけれども、理事会にかけて承諾して、与党、野党の議員が一緒になって、国政調査で、国会議員の義務としても権利としても尖閣に出かけようというときに、保安庁が船を提供しない、足を提供しないという、その裁断はやはり政府がしたんでしょうかね。これはあなた方にやはり責任があると思いますな。
○木村(太)委員 引き続き、私ども、この委員会において上陸調査をすべきということで主張していきたいというふうに考えております。
 石原参考人にもう一つお伺いしますが、先般、丹羽在中国大使の発言が大きく報道されておりました。私ども、党の外交部会におきまして、これを問題視しまして、外務省、担当を呼んでいろいろ事実関係を聞きながら議論させていただいたわけです。その際、大使を日本に呼び戻してきちっと外務省として調査をして、その結果によっては罷免させるべきであるというような党の外交部会での議論があったんですが、今回の丹羽大使の発言について石原参考人はどのような感想を持たれますか。
○石原参考人 丹羽君の発言の後、官房長官が、これは必ずしも政府の意向ではないと言いましたね。そういう食い違いがある大使を置いておく必要はないんじゃないですか。速やかに政府は、政府の責任で、政府の意向と違う大事な発言をする大使を更迭すべきだ、それが日本の外交の姿勢というものをきちっと示す決定的なよすがであると私は思います。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 今の件でございますけれども、現政府が何のゆえんでか、国会議員の諸君が国政調査権にのっとってあの島に上陸調査をしたいということを保安庁の船を提供しないという形で阻むならば、保安庁の船ほど大きくありませんけれども、漁船よりはるかにしたたかで耐波性も強い、東京都の持っている、要するに沖ノ鳥島その他で遠隔操業しております船を提供いたしますから、いつでもおっしゃってください。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 国と今の個人の地主さんが交わしている賃貸契約ですけれども、これは、やはり事が事でありますし、皆さんの努力で、年度明けじゃなしに一刻も早く、要するに、契約の中では契約中はほかに売買しないことになっているようですけれども、これを解消して東京都に預けてもらいたい。その方が、栗原さんが所有しているよりやはり国民は安心できるし、栗原さん御自身も安心できると思うんですね。
 ですから、詳細な契約内容というのは不明ですけれども、いずれにしろ、年度内には約束に沿って他者に転売しないということになっているようですけれども、相手が相手ですし、その買おうとしているのも東京という自治体ですからしっかりしていますから、何とかそれは、年度内にでも東京が購入できるように、ひとつ皆さん、意欲ある者を応援してくださいよ。
○下村委員 もともと、一昨年の中国漁船船長問題があった後、このことについて国会でも再三取り上げました。私も、一昨年の暮れに、尖閣諸島は国有化すべきではないか、国が購入すべきではないかということに対して、当時、菅総理が、国有化することを検討するという答弁だったんですが、検討だけで終わってしまっているわけでございます。
 その中で、後で、私も知事の書かれた月刊文芸春秋を読ませていただきましたが、我が党の山東昭子参議院議員から連絡がありまして、地主さんは、当時の山東さんの話では、今の政府には売らない、政権がかわって自民党になったら売ってもいいということで、外国人にも売らないという非常に国士の発言をされていたと。実際、その後、外国人から三百五十億とかいう話も出ておりますが、それでも売らなかったということは、これは立派なことであるわけでございます。
 そういう意味で、今回の国会の国政調査権を使った上陸視察もそうですが、ただ視察するだけでなく、尖閣諸島について国がしっかりとした管理運営をする、今までのような、事実上放置するような状態ではなくて、今後、地元の要望を受けながらしっかり国が対応するということがやはり問われているのではないかというふうに思うんですね。
 そのことを考えると、東京都の購入する時期と、それから、その後かその前か、もしかしたら衆議院の解散・総選挙もあるかもしれないという状況の中で、状況も違ってくるというふうに思いますし、また、石原知事も、今の国会状況に対して非常に憤りを持っておられ、何とか国を立て直したいという思いを持っておられるということも聞いておりますから、これは先頭に立って、この尖閣諸島の解決を含め国の今の状況について、もう一度国政に戻って解決しよう、そういう思いを持っておられるかどうか、お聞きしたいと思います。
○石原参考人 それは秘中の秘でありますから、こういうところで公開はできません。
 その前に、東京が買うことになっていますけれども、その後国が買うか買わないかは別にして、東京の所有が続いているにしろ、国は国で国策として、国費を投じてあそこに何をつくるかということをやはり考えていただきたい、今からでも。
 竹島というのは、堅固な要塞になりましたよ。しかし、あそこは観光地にもなっているわけですからね。国土を守ろうという今度の拠金してくださるたくさんの国民を含めて、あの島の存在に関心がある日本人が、要塞化もされ、しかも観光地にもなっているあの尖閣に上陸されて、海を見晴るかしながら、この向こうにシナというけしからぬ国があるんだという認識を持つことは、私は日本人として正当な国際感覚を養ういいよすがになると思いますよ。
○下村委員 何かはぐらかされたような気がいたしますが。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 私、ここに別に講演をしに来たわけじゃないんですけれども、どうも今の日本は、敗戦後六十何年間、結局、アメリカのめかけで来たわけですよ。つまり、我々のイニシアチブというのはどこにあったかといったら、あるようで、ない。
 憲法の問題一つ見ても、占領軍が占領を遂行するために、その地域の統治のためにつくった一種の基本法を憲法としてとにかく今日まで拝受し続ける、こんな事例というのは世界の歴史にないんですよね。改正の問題じゃないんだ。
 つまり、悪い女と手を切るという言い方はちょっと下品かもしらぬけれども、とにかく、この憲法と手を切ればいいんだ、これは要するに政府の主体性、政府の決心があればできることですから。

 結局、憲法のつくり出した、他力本願といいましょうか他人依存といいましょうか、自力で物を処さない、場当たり場当たりで事をする、そういう、本当の国家の主体性というものを欠いてしまった、言いかえれば、一種の平和の毒に毒された、私は国家の末期症状だと思っています。
 これをそろそろ私たちは、今度の東日本の大震災も含めて、この尖閣の問題も含めて、シナという国が一体これからどういう形で日本を、やはりチベットのように併合するつもりなのか何か、やたら要するに露骨な覇権主義で自分たちの版図というものを広げようとするのだと、私たちはこれをやはり体を張ってでも防がなくちゃいかぬと思いますね。
 そのときに、日米安保条約がありますけれども、アメリカが一体どこまでこれにコミットしてくるか。私もアメリカの親しい友人に言っているんですけれども、君らは尖閣の問題で本当に日本に対して共感を示さないと、結果的に君らは太平洋全体を失うことになるぞと警告していますが、そういうことにならないということを私は望みますし、そのためにも、与党、野党、立場を超えて、この尖閣という大事な屋敷に強盗に入るぞと宣言して着々とその準備をしている相手にどうやって毅然と対処するか、ここら辺でやはり決めてかからないと、下手をすると、そのうちに、日本の国旗はシナの五星紅旗の六番目のちっちゃな日の丸になって終わるんじゃないでしょうか。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 私も何人かの法歴史学者に話を聞きましたが、これは、この憲法を破棄するか、捨てるか、別れるか、言葉は別にして、決別するということの手だてとして法的な制約はどこにもありません。ないはずです。
 人間の歴史を振り返ってみて、戦に敗れた国が勝者に統治されている間、彼らから与えられた法律の規制を、独立した後も拝受し続ける事例というのはどこにもない。歴史の中にこそ人間の正しい原則というのは含まれているわけでして、これは、ちなみに、あなたも法歴史学者にただしていただきたい。
 とにかく、私の知る限りでは、今の憲法を基本的に否定して新しい憲法を即時つくり直すということを拘束する、そういう法律の体系というのはないと私は思います。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○下村委員 ちょっと石原知事に確認をしたいんですが、地主さんの栗原さんにお会いしたということだそうですが、今まで、政府の答弁の中で、地主の意向によって政府関係者以外何人も上陸を認めない、これは平穏な維持管理のために必要なことなんだ、こういうことを答弁で使っていたんですね。
 地主さんが本当にそんなことを言っているのか、つまり、政府関係者以外は上陸してはだめだと言っているのか。それについてお聞きしたことがあるかどうか、ちょっと知事に、直接栗原さんにお会いしたことがあるということですので、そういう話が出たかどうか、お聞きしたいと思います。
○石原参考人 その点について話したことはありませんし、彼の意見を聞いたこともございません。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 まことに理路整然、おっしゃるとおりでございます。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全く同感でありまして、さっさと国会でやってください。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 私は、日本の政府、それを支えている官僚たちにシナや韓国に対する過剰意識があると思いませんね。むしろ、例えば河野洋平君のようなああいう非常に慰安婦に関する軽率な余計な発言、そういったものが物事をどんどん要するに肥大化させてきたと思いますけれども、しかし、かつての官僚はしっかりしていると私は思いますよ。それが何でだめになってきたというのは、ちょうどやはりあれですね、田中の角さんというのは非常に個人的に魅力のある人だったけれども、田中内閣の金権性というものは、結局、政治も堕落させたし、官僚も堕落させたと私は思います。
 あのとき、私たちは、若かりしころですけれども、田中金権に反対して青嵐会をつくって、これは、ある意味では反金権でありましたから、金のかからない集団で非常にうまくいきましたね。要するに、日中の国交回復を角さんがやったのは結構ですけれども、実務協定が非常に偏ったもので、これは反対しましたが、あのときに、やはり外務省の役人は、先ほど申したように、密電まで暴露して私たちに加担して、この国の外交というものをもっとまともな国益を踏まえたものにしようと努力していましたよ。それがもろくも崩れてしまったというところから、その後、名前を忘れましたが、日本の外務次官の発言に非常にシナが目に角を立てて怒ってみせて、本来はその人は再任されるはずが一期でやめてしまって、それで非常に外務省の人事というものが萎縮したという現実がありました。
 あえて申しますが、私たち青嵐会は、随分日本の国会ではひんしゅくを買いましたけれども、一番評価したのは誰だと思いますか。周恩来ですよ。周恩来が、実務協定が全部終わって、永野重雄さんが、久しぶりにというか戦後初めてですか、日本の経済界を代表してたくさん人を率いてシナに行って、これから実務協定に沿っていろいろな仕事を展開しようという段に、周恩来が歓迎の挨拶の中で、実務協定がすべて締結したので、これからは完全に確実な国交ができる、我々は今後いかなる日本人も歓迎すると言ったら、財界のばかの一人がおもねったつもりで、あの青嵐会のやつらもですかと言ったら、周恩来が呵々大笑して、いや、当然ですよ、私は昔、日本に長くいたから、昔の日本人を知っているけれども、大分日本人も変わりましたが、青嵐会は昔の日本人たちですなと言った。みんな白けちゃったんですね、日本人の方が。
 その後、それを裏打ちするように、私が運輸大臣のときに、成田の問題で過激派が取引を申し込んできて、非常に怪しげなオファーだったんです。それを取り次いできたのが、もう亡くなりましたけれども、大東文化大学とかいう大学の、これはどちらかというと体制的な方の大学で、そこの学長をしている香坂さんという人でした。この人が取り次いできまして、結局、空振りして、私が行くのは危ないからと、水野清君が二回ぐらい、三回ぐらい出向いていって、あちこち転々しながら、結局最後はすっぽかされたんです。
 そのときにそれを取り次いでくれた香坂さんが、実は私は革命軍と一緒にずっと、シナに関心があったので、周恩来と起居をともにしていましたと。それで、周恩来が中共軍の兵隊を処刑するときに立ち会いまして、目の前で三人、周恩来が射殺するのを見て、私は気持ち悪くて吐いた。そうしたら周恩来に、香坂さんはまだまだ革命には適していませんなと笑われたんですと言った後で、あなた方の青嵐会のうわさが出ましたと。その大分後ですよ、時点としては。それで、あの青嵐という名前は誰がつけたんだろうか、あれはシナ語で一番美しい言葉の一つだと。私は彼らを非常に評価しますが、私が日本の政治家だったら同じことを言ったでしょうと言ったので、裏がとれて、もって瞑したわけですけれども。
 いずれにしろ、つまり、国家の利益というものをしっかり踏まえて絞って物をはっきり言えば、向こうもはっきり答えてくるんです。余計なその場しのぎの妥協をするからこういうざまになったんだ。今の政府も、自民党の過去の政府もそうでしたよ。私は、それがうんざりして嫌になったので国会をやめましたということであります。長くなりましたけれども。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 もちろん、国境あるいは領土をめぐるフリクション、摩擦は、毅然として対応していかなくちゃいけないと思いますが、しかし、それ以外にも私はシナには反省すべき問題がたくさんあると思いますね。
 例えば工業所有権。人の発明、発想について評価をせずに、それを非常に一方的に盗んではばからない。日本の新幹線の技術を導入していながら、それを自分の国の発明と称して他国に売る。まあ、確かにあれは中国製なんでしょうな、ああいうばかな事故を起こすんだからね。
 ということで、私は、シナ側に反省すべき点は非常に多々あると思いますし、それをまた彼らが自覚しないと、私はやはり結果としてシナは孤立していくと思います。
 それから、ついでに申しますが、中国というのはどこのことですか。これは岡山県と広島県のことなんだ。シナというのは孫文がつくった言葉ですよ。だから、チャイナ、フランス語でシーヌ、スペイン語でもドイツ語でもチヌですか。
 ちなみに申し上げますが、シナのインテリたちがいろいろ発しているインターネットの英文の論文を見ますと、自分の国のことを全部シナと書いてあります。Sinaです。これは間違いありません。皆さんの目で確かめられたらいい。
 私たちは、殊さらシナを中国と呼び変える必要がどこにあるんでしょうか。また、それが彼らに不快感を与えるわけは毛頭ない。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○新藤委員長 御苦労さまでございました。
 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 この際、参考人各位に一言御礼を申し上げます。
 大変御多忙の中、また遠方からお出ましをいただきまして、貴重な御意見を頂戴いたしまして、ありがとうございました。
 この尖閣諸島の問題は、我が国の領土であり、国境を形成する離島、この管理をめぐる大きな、今、国家運営上の課題でございます。
 きょういただきました御意見を参考にいたしながら、今後またしっかりと委員会審議を進めていきたい、このように思っておりますので、どうぞまた引き続き御協力をよろしくお願いいたします。
 本当にありがとうございました。(拍手)
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時五十九分散会
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see⇒http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/180/0058/18006110058005a.html

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シンタロウくん@1995国会

950414Fの国会会議録から抜粋(適宜緑化etc.byFJN)。
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衆議院会議録情報 第132回国会 本会議 第21号
第132回国会 本会議 第21号
平成七年四月十四日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十五号
  平成七年四月十四日 午後一時開議
 第一 放送法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 永年在職の議員石原慎太郎君及び近江巳記夫君に対し、院議をもって功労を表彰することとし、表彰文は議長に一任するの件(議長発議)

・・・・・〔中 略〕・・・・・

 永年在職議員の表彰の件
○議長(土井たか子君) お諮りいたします。
 国会議員として、また、本院議員として在職二十五年に達せられました石原慎太郎さん及び近江巳記夫さんに対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。
 表彰文は議長に一任されたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおりまりました。【→決まりました?】
 これより表彰文を順次朗読いたします。
 議員石原慎太郎君は国会議員として在職すること二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕

・・・・・〔中 略〕・・・・・

 この贈呈方は議長において取り計らいます。
○議長(土井たか子君) この際、石原慎太郎さん及び近江巳記夫さんから発言を求められております。順次これを許します。石原慎太郎さん。
    〔石原慎太郎君登壇〕
○石原慎太郎君 昭和四十一年の暮れから翌年にかけて、私は、ある新聞社の特派員として、当時既にデルタ地域にまで共産勢力が進出していたベトナム戦争の取材に赴きました。
 あのベトナムで私が強く感じたことは、首都サイゴンの知識階級のみずからの国で行われている戦争への驚くほどの無関心、冷笑的な態度でありました。それゆえに、私は、あの国がやがて間違いなく共産化されることを確信していました。同時に、私には、あの教養高いベトナムのインテリと日本の知識人たちがその政治姿勢において互いに非常に似ているという気がしてなりませんでした。ということは、祖国日本もまた、いつかの将来、あるいは自由主義体制が侵食され崩壊する日が来るのではないかと。ならば、それを防ぐためにはみずから行動すべきではないかと。私が政界に身を投じる決心をしたのは、あの他国の戦争で感じたもののゆえにでありました。
 そして、その翌年、昭和四十三年の参議院全国区に立候補、当選し、後に衆議院に転じて、以来今日に及びます。私の政治家への転身の動機は、その後の日本の発展と安定を眺めれば、幸いにも杞憂に終わりました。すべて国民の英知ある選択と、やむことのない努力のおかげであります。(拍手)
 その間、私も私なりに、志を同じくした仲間とともに政治の金権性と戦い、あるいはアメリカや中国の対日関係における一方的な主張に反発し、微力ながらの戦いもしてまいりました。
 最も欣快とするのは、日本側の国益を何ら反映することのなかったあの日中航空協定に最後まで反対した我々青嵐会を当時の周恩来首相が評して、彼らの言うことが当たり前だ、私が日本の政治家だったら彼らと同じことを言っただろうと周辺に語ったということを、後に複数の方々から聞かされたことでありました。
 しかしなお、今日この表彰を受けて改めて私は、みずからの力の足りなさに慙愧せざるを得ません。政治家の経歴は決して、決して長きをもってよしとするものではないということを改めて痛感自覚し、ただ恥じ入るのみであります。(拍手)
 イデオロギーの生んだ冷戦構造が崩壊した今、政治の対立軸が喪失されて、私たちは新しい軽薄な混乱の中にあります。新しい文明秩序の造形のために、多くの可能性に満ちているはずのこの日本の将来を毀損しかねないような問題が幾つも露呈してきているのに、現今の政治はそれにほとんど手をつけられぬままに、すべての政党、ほとんどの政治家は、今はただいかにみずからの身を保つかという最も利己的で卑しい保身の目的のためにしか働いていません。(拍手)
 こうした政治の現況に、国民がもはや軽蔑を通り越して、期待し裏切られることにも倦んで、ただ無関心に過ぎているという状況は、政治の本質的危機としか言いようがありません。
 植民地支配によって成り立っていたヨーロッパ近代主義の繁栄が終焉し、到来しつつある新しい歴史のうねりの中で、新しい世界の文明秩序が期待されている今、歴史的必然としてアジアに回帰し、他のだれにも増して新しい歴史創造の作業への参加資格のあるはずのこの日本は、いまだに国家としての明確な意思表示さえできぬ、男の姿をしながら実は男子としての能力を欠いた。さながら、さながら去勢された宦官のような国家になり果てています。それを官僚による政治支配のせいというなら、その責任は、それを放置している我々すべての政治家にこそあるのではありませんか。 現在の日本国民の政治に対する軽侮と不信は、今日このような表彰を受けたとはいえ、実はいたずらに馬齢を重ねてきただけでしかない、まさにこの私自身の罪科であるということを改めて恥じ入り慙愧するのみであります。
 それでもなお、かくも長きにわたってこのような私に期待し支持を賜った国民の皆様に、この場をおかりして改めて心より御礼を申し上げ、あわせて深い深い慙愧の念をあらわす次第であります。
 そして、そのゆえをもって、私は、今日この限りにおいて国会議員を辞職させていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
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see⇒http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/132/0001/13204140001021a.html

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閃き検索(515)――ベルマーク !主婦の野望!

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瞑目して見るべきもの

   深くふかく目を瞑るなり本当に吾らが見るべきものを見るため

今日の朝日新聞<天声人語>が紹介した短歌。
瞑る:つむ-る
吾ら:われ-ら
cf.――http://www.asahi.com/paper/column.html

見るべきものを見るためには瞑目しなければならない。
瞑目したからといって、それが見えるとは限らない。
しかし、瞑目しなければ、それが見えるか見えないかすらわからない。
動機とスタート地点を示唆する好い歌(讃嘆微笑)。

瞑目は、断続的にであれ、反復せざるをえない。
見るために。
見るまで。
見てからも。

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ぷ~た論00-02:暗黙の掟

ぷ~た(和風PTA)には幾つかの暗黙ルールがある。
暗黙の掟、タブー、暗黙の了解、盲従要請、暗黙の伝承etc.と換言してもいい。
本来は不文法であるが、会則などに明記して成文法化される場合もある。
とまれ、以下、暗黙ルールをランダムに7個ほど列挙する。

  01.PTA加入・活動は「親の務め、特に女親の務め」と心得なさい!
  02・「会議での質問」は厳禁です!
  03.総会に欠席する場合は必ず委任状を出すこと!
  04.「PTA有志」を名乗って活動してはいけません!
  05.あみだクジ、ジャンケンなどで役決めする不公平は我慢しなさい!
  06.「入退会自由」という事実を読んでも言っても聞いても見ても知ってもダメ!
  07.二重帳簿、三重帳簿の存在を確信するのは妄想です!

02、06は「沈黙ルール」と言ってもよさそうだ(苦笑)。
・・・07は「ノンフィクションをフィクション化するルール」だよね(微笑)。

てんから、暗黙ルールは守らなければならないと思い込む人々がいる。
天賦人権説や王権神授説を無批判に信じ込む人々に似ている。
IT(情報技術)に馴染めない人々に多いかもしれない。
馴染んでいるならばデフォルト(初期設定)は変更自由という常識に基づいて考える。
「初期化」という言葉もあるのだし。
美容整形にだって「プチ整形」という言葉がある。

・・・といったことを論じると、やがてこんな暗黙ルールが出来る可能性に気づく。
  「PTAはデフォルトではない!」と指摘してはいけません!!

(微苦笑)

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ぷ~た資料962:PTA関係者の破廉恥さ

産経新聞130319Tu報道記事。
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体罰問題、豊川工高監督異動へ 愛知県教委
                        2013.3.19 11:47
 高校駅伝の強豪、愛知県立豊川工業高校の陸上部監督の男性教諭(50)が部員に体罰を繰り返していた問題で、県教育委員会が男性教諭を4月1日付で同校から異動させる方針を固めたことが19日、関係者の話で分かった。
 男性教諭は1993年から20年にわたり同校で勤務。同校PTA関係者からは、強豪校に育て上げた実績を評価し、指導継続を求める約3万8千人分の署名が提出されていたが、県教委は長期勤務で行き過ぎた指導が生じたと判断した。
 県教委は既に、2008~12年度にかけ、生徒30人に平手打ちなどの体罰を加えたとして、13日付で男性教諭を停職4カ月の懲戒処分にし、運動部の指導を1年間自粛するよう指示している。
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see⇒http://sankei.jp.msn.com/life/news/130319/edc13031911480000-n1.htm

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学びは常に進行形

朝日新聞<天声人語>130329Fものの出だしがネットで読める。
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 長年の思い込みを新しい知見や情報によって打ち砕かれる経験は快い。学校で教わり、試験用にせっせと暗記したことが、必ずしも唯一の真理ではなかったと後に知る。学びに終わりはない▼例えば日本史年表に「徳川家康、江戸幕府を開く」とある。そうだねと思
************************************
cf.――天声人語一覧サイト

・・・「思」の次は「う」かな、「った」かな、単独で「った」だけ取り出して発音するのってとんでもなく難しいな、と考えながら机上に今日の新聞を置き、紙上で続きを読んだ(微笑)。

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父母会が学校犯罪に加担する!

毎日新聞130323Sa夕刊報道記事。
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体罰:野球部監督の体罰、父母会長が隠蔽−−兵庫の市立中
              毎日新聞 2013年03月23日 東京夕刊
 文部科学省が全国で実施している体罰調査を巡り、兵庫県高砂市の市立中学野球部の父母会会長らが、監督の体罰を報告させないよう部員の保護者にメールと電話で指示していたことが22日、同市教委への取材で分かった。問題を把握した学校が再調査したところ、「体罰があった」とする回答は当初の1件から7件に増えたという。市教委は「体罰が表に出ると監督に迷惑がかかり、大変と考えたようだ」と説明している。市教委によると、体罰の調査票は2月19日に生徒に配布され、20、21両日に担任が回収した。【高橋一隆】
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see⇒http://mainichi.jp/select/news/20130323dde041040038000c.html

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ぷ~た資料882-24:サッポロのPTA(24)

札幌市のPTA行政で画期的なのは、
 「PTAに入る入らないは個人の自由」
  という事実の確認と周知を
  行政当局がバックアップしている

――という点である。
公立学校(この場合は札幌市立の小学校)の校舎の中で「PTA臨時総会」が開かれ、
その様子をテレビ局が取材してニュース番組で放映した。
札幌市当局が直接的に、北海道当局が間接的に、撮影を許可したとしか考えられない。
(市立学校の校域での取材を許可するのは学校長。市立学校の管轄は市教委/市。校長人事を担当するのは道教委/道)。

この「PTA臨時総会」では、
  「PTAに入る入らないは個人の自由ですよ」
という事実を入念に確認するため、この事実を明記した会則が承認された。
その様子が放映された。
画期的な善政だよね(微笑)。
  see⇒取材光景を撮影したフォトグラフ
  cf.――上記フォトグラフを掲載したブログ記事
ジンギスカン料理に舌鼓を打つ時など、私は自分がサッポロ生まれの道産子であることを少々快く誇りに思う。
今回も、行政当局の善政の一端を垣間見て、少々快く誇らしく思った(微笑)。

なお、時の愚かな学校長のリクエストで「学校関係者全員の加入が望ましい」といったニュアンスの文言を含む会則となったらしい。
会則本文の解釈文を会則に盛り込むという、ぷ~た(和風PTA)によくある陳腐なテクニックである。
しかし、このテクニックは、今回に限ってか実に巧妙に駆使された。
PTA会員の多くが『バカにつける薬はない』と思い、バカ(この場合は時の学校長)がいた痕跡を巧妙に会則に残すことを承認したのである。
  「クラス全員が百点満点を取ることが望ましい」
  「いじめゼロの学校が望ましい」
等々、愚かな学校長は責任逃れの発言をして事を済ませるきらいがあり、実現したい目標を掲げるだけで実現した達成感を抱いてしまうのだ、愚かな学校長は、愚かな学校長だから。
しかも今回は、「学校関係者全員の加入が望ましい」など、望む「望ましさ」を錯誤している。
愚かな学校長につける薬はない。
貼る絆創膏や巻く包帯ならあるかもしれない。
包帯は、こんな感じ↓だろう。
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PTA入会もPTA退会も個人の自由であり、
個人すべてが自由を発揮することが望ましい。
ただし、個人すべてが自由を発揮した場合に学校で差別事象が起こる可能性もある。
しかし、そのような差別事象については、
学校長が、どんなに愚かで無能であっても、
教育公務員であると同時に学校経営現場の最高責任者である立場上、
責任を持って対処するにちがいない。
学校長を応援しよう!
********************************************

・・・あ、会則本文の解釈文を会則に盛り込むというぷ~たによくある陳腐なテクニックを駆使した「会則改正案」を書いてしまった(笑)。

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ぷ~た川柳725:日本PTA史に残るsan kinpou

   725:日本PTA史に残るsan kinpou

ネタ元――YouTubeサイト

類句――716:日本PTA史に残るUHB

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閃き検索(514)――わらドール ファイヴ寸釘

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ぷ~た資料961:PTAは子と親の味方になれていない

《いじめ問題とどう向き合うか》(2007,岩波ブックレットNo.695)のpp.61-62に、こう書かれている(適宜緑化etc.byFJN)。
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<いじめ問題における家庭・地域の問題点>
 ●家庭が子どもの安心できる「居場所」や「防波堤」になっていないこと。
 ●いじめられる子どものいる家庭や悲劇に襲われた家庭の方が逆に地域で孤立していること。
 ●PTAが学校に従属し、子どもや親の味方になれていないこと。
 ●少子化・核家族化の進行による人間関係能力の低下(家族の中でも向かい合う関係が希薄化)
 ●いじめを容認あるいは助長するようなテレビ番組やゲームソフトなどの横行。
 ●ケータイやパソコンの無規律的な使い方を子どもに許していること、
  ケータイリテラシー・メールリテラシー教育の欠如。
 ●子どもを丸ごと受容できず、訓練・習熟に偏った子育て思想の広がり。
 ●「わが子の子育て」思想が弱体化し、何でも学校に頼りすぎること。
 ●(企業社会日本における)父親不在の深刻さ。
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閃き検索(513)――安芸ノ海 オカアサン カチマシタ

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生き抜くことのほうが重要

中島が<新潮45>2010年9月号の《純粋異性批判》で、こう書いている(p.199の中段半ばから下段にかけて。適宜改行etc.byFJN)。
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女のすごいところは、ぎりぎりの瀬戸際に立たされるとすべてを何かに
  「まかせてしまう」
ことである。
女はおみくじや星占いが大好きである。
女は男のように断じて騙されてなるものかとは思わない。
騙されても実益(心の安定?)が得られればそれでいいのだ。
面目や大義名分が失われると、とたんにアタフタするのは決まって男である。
辻褄が合わないと無理にも辻褄を合わせようと必死になるのは、男だけである。
女は、面目や大義名分より
  生き抜くことのほうが重要であること、
  いかに辻褄が合わなくても、総体的に見て「得すれば」いいこと
を知っている。
**************************************************

・・・生き抜くことの重要さに女も男もあるものか。
芸風なのだろう、中島は時々根拠不明のまま書き立てる。
中島の家族歴・親族歴・交遊歴を私は全く知らないが、もしかすると、美人でチャーミングな母や姉妹・従姉妹や伯母・叔母やガールフレンドと交流した経験に乏しいのではあるまいか(微笑)。

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閃き検索(512)――沖縄 マブイウティ マブイグミ

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ぷ~た論98-03:体験聖化傾向の危険性(03)

春の彼岸の中日よりこっち、花見系酒宴が続き、自宅から遠出して呑んだ暮れていた。
昨日の酒宴は都心で正午過ぎに始まって延々6時間、いささか疲れた。
したがって、今日の酒宴は自宅そばで軽く済ませた。

中4日ぶりに、ぷ~た(和風PTA)を論じるサイトの幾つかをロムった。
面白かった。

あるサイトのコメント投稿常連だったパラノイア系キャラ複数が、そのサイトから撤退を余儀なくされていた。
化けの皮が剥がれたからかもしれない。
そして別のサイトに各々別のHNでコメント投稿し、パラノイア系キャラ複数が相変わらずパラノっている。

何と評せばいいのだろう。
・・・「春ですね」とか「春休みなんですね」かしらん(微苦笑)。

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ぷ~た資料960:good news!

その1――↓
 完好ブログ<ニセアカシアにかこまれて>のエントリ《小学校PTA ”退会届”出しました》

その2――↓
 BBS<inter-edu>のスレッド《 【2904283】PTAを退会しようと考えています》

ブログ主宰者とスレッド主宰者、各々知情意に満ちた素敵な方とお見受けする。
いい人はいい!(安心微笑拍手喝采)!

・・・2に投稿されたコメントは、今のところ、スレッド主宰者以外のコメントが概ねプチ白痴系とプチ錯乱系(苦笑)。

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閃き検索(511)――松尾美智子 制服

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閃き検索(510)――違法麻薬 正規麻薬

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確かな情報を選び取る力

今日の<天声人語>が好い。
***********************************************
ネットを含め、メディアの真価は「社会の逆境」で試される。
扇動の洪水は国を過つが、一片のお知らせが多くを救いもする。
世が一色に染まらぬよう、確かな情報を選び取る力を養いたい。
***********************************************
cf.――http://www.asahi.com/paper/column.html

以下、全文。

つづきを表示

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閃き検索(509)――沖縄 天皇メッセージ

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私はフェミニスト

ファーストキスが小学校2年生で、相手はクラスメイト。
学校で飛びっきりのブロンド美少女キャサリンだった。
「大好き」と囁かれて頬にキスされた。
時が止まった。
至福の昂揚感。

以来、私はフェミニストだ。
尊崇対象として女を最上位に置く。
したがって人類を6種に分けて考える。

  1 女
  2 女のクサったような女
  3 男のクサったような女
  4 女のクサったような男
  5 男のクサったような男
  6 男

女は女であることだけで最高、男は男であることだけで最低。
そう思う。

誰ですか? ――「女なら誰でもいいっていうこと?」などと尋ねるのは。
・・・ノウコメントです。

フェミニストの私は女に弱い。
とことん女に弱い。

誰ですか? ――「女に目がないっていうこと?」などと尋ねるのは。
・・・ノウコメントですってば。

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閃き検索(508)――よい戦争 わるい平和

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ぷ~た論98-02:体験聖化傾向の危険性(02)

体験聖化傾向のある文言には、事実誤認・考察力薄弱のものがあり、必然的に自分の差別観念を吐露する結果になっている文言が少なくない(苦笑)。

cf.――ぷ~た資料957:差別観念

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拍手コメントを頂戴しました

エントリ《ぷ~た資料959:みずから訴えなさい!》に頂戴しました。
ありがとうございました。

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閃き検索(507)――1903 人類館

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