佐賀新聞141019Su報道記事。
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「私費」支出指針見直し PTA会費や校納金の使い道 2014年10月19日 09時53分
写真説明――県教委の保護者納付金取り扱い指針。会計報告書の様式例も紹介されているが、「進路指導費」などは具体的な使途まで記入されていない県教委の保護者納付金取り扱い指針。会計報告書の様式例も紹介されているが、「進路指導費」などは具体的な使途まで記入されていない 佐賀県教育委員会は、県立学校のPTA会費や校納金といった「私費」の支出指針を見直す。昨年度の行政監査で、高校の支出内容の説明不足や妥当性の疑問点を指摘されたため。PTA会費から教員の弁当代として1万7千円を充てるなど、不適切な支出もあった。保護者への決算報告が不十分だったり、公費と私費の区分が明確でないことも指摘されており、見直しでは私費支出の妥当性の判断だけでなく、説明責任をどう果たすかも問われている。年度内の改訂を目指す。
県立高校では、公費と私費で授業や学校行事などが運営されている。人件費、施設整備費、管理や教育に必要な経費は「公費負担」を原則としている。私費は主に、教材費や宿泊研修費、実習費、給食費などに充てる「校納金」、文化祭、体育祭、PTA会費、部活動振興に充てる「会費」、修学旅行や卒業アルバム、受験料などの「積立金」がある。
■監査で「疑義」
校納金は、全日制で1人当たり年間約5千~約7万円、会費も約3万~5万円と学校の特性や運営によって幅がある。これら私費の支出をめぐり、昨年度の行政監査結果で複数の「疑義」が指摘されていた。
監査結果や県教育支援課によると、県西部の高校は、退任した教諭17人が「退任式」とする昼食会で1個1千円の弁当をPTA会費から支出した。保護者は式に参加しておらず、PTA側は支出を把握していなかった。監査の指摘を受け、同校は今後、PTA会費からの支出を取りやめることにしたという。
このほか、大学2次試験では生徒に随行する出張費は校納金から支出するのが一般的になっている。県教育支援課は「随行出張は公務だが、保護者からの『十分な進路指導を』という要請を受けて随行しているという認識」と説明し、私費支出は妥当との認識を示す。
私費は教員の手当に充当されるケースもある。県内3校では、下校指導手当として1回400~700円を校納金から充てている。同課によると、下校指導は教員が時間外勤務ができる要件に該当しないためだ。保護者側から生徒指導の徹底を依頼されていることが私費支出の根拠となっている。勤務時間外に教室から生徒を下校させ、戸締まりすると手当が発生するという。
■現場の事情
県教育支援課は、弁当代の支出は不適切と認めた上で、監査で指摘された他の支出については、「現場の事情もある」と一定の理解を示している。ただ、納付しているほとんどの保護者は「支出の実態を知らない」(同課)。決算報告でも、支出内訳は「進路指導費」とは書かれても、具体的な内容の記載はない。
県教委は「少なくとも保護者側が、納付金がどう使われているかは分かるよう説明すべき」としている。
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http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/116248・・・ほとんどの保護者会員(教職員会員を含むも可)が「支出の実態を知らない」のは、PTA執行部が会員に知らせる義務を怠っているからではなかろうか。