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とどくとおもう Ⅱ

Full of Junk and Nothing

シンタロウくん@2012国会

120611Mの国会会議録から抜粋(適宜緑化etc.byFJN)
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衆議院会議録情報 第180回国会 決算行政監視委員会 第5号
第180回国会 決算行政監視委員会 第5号
平成二十四年六月十一日(月曜日) 午後一時三十分開議

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○新藤委員長 これより会議を開きます。
 歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件、特に尖閣諸島における諸問題について調査を進めます。
 本日は、参考人として東海大学海洋学部教授山田吉彦君、富山大学理学部准教授・富山大学大学院理工学研究部准教授横畑泰志君、石垣市長中山義隆君及び東京都知事石原慎太郎君に御出席を願っております。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○新藤委員長 尖閣を所管する地元の市長さんとして大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。
 それでは、続きまして、ようこそおいでをいただきましてありがとうございます。石原参考人に陳述をお願いいたします。
○石原参考人 皆さんこんにちは。石原でございます。
 時間が限られておりますので、後に質問があるそうでありますが、言い足りないことは多々あると思いますけれども、たまたま、昨日ほど出版されました文芸春秋本誌に、私は割と長い論文を書きまして、尖閣諸島と私の個人的なかかわりも含めて述べておりますので、足りないところがあったら御参考にぜひ御一読願いたいと思います。
 事は、沖縄返還にまさにかかわっておりまして、沖縄返還交渉のときに、佐藤総理は、いかなる国会議員の随伴も許さなかったんですが、なぜか私と竹下登さん、参議院から私、竹下登さんが衆議院から一人、どこか外国を経由してワシントンで落ち合えということで、正式なメンバーではありませんが、間近で推移というものを傍聴しておりました。
 たまたまそのときに、外務省の役人が条約の正文をつくるときに、沖縄県というのは、海上の突起物、無人の大きな岩礁もありますが、これも非常に大事でありまして、そういったものを一々条約に明記するのは非常に煩雑、大変なんだということをぼやいておりまして、私はそのときに、私が年じゅう行っております、多いときは太平洋を渡ってきましたが、そういういわゆるビッグオーシャンでのヨットレースで、海上保安庁に私たちは定時にロールコールをして自分の船の位置を報告します。それで全体のレースの動向というものを保安庁は保持するわけでありますけれども、それと同じように、全ての突起物というものを記述するのは大変だろうから、それが全部入る線を引いたらいい、北緯何度何分何秒、東経何度何分何秒というポイントをたしか七つか八つ指定しまして、それを結んだ線から南に入る突起物は全て、つまり沖縄県としてアメリカは返還する、そういう条文にしたんです。明らかにその中に尖閣諸島は入っております。
 ですが、面妖なことに、この問題に対して、シナや台湾は、事前になってあそこは自分たちの領土であるということを言い出して、特に厄介だったのは、日本と比較的、心理的には友好関係にあった台湾が領土の主張をし出した。
 ということは、その原因は、あそこの近海での漁業操業にありまして、アメリカはあの尖閣その他を爆撃演習のターゲットに使うことには関心がありましたが、その周辺の漁業については全く無関心でして、爆撃の実施の日にちを布告することで漁船はその危険を感じて退去しますが、その他のときはあそこの操業は野方図にさせた。
 先ほど講師からも指摘がありましたが、非常に豊穣な漁場で、台湾や特にシナの漁民にとっては、これは大変な収穫なんです。それに味をしめて、彼らは一種の漁業の既得権をさらに拡大解釈して領土権というようなばかなことを言い出しましたが、彼らがもともとあの領土がシナのものであり、台湾であるというなら、何で要するに自分たちの領土を爆撃演習のターゲットに使うなという抗議をしなかったんですか。
 その後も延々問題がありまして、日本は、非常に面倒くさいので、ハーグの国際裁判所にこの問題を提訴して事を決着しようじゃないか。竹島もそうでありますけれども、これは、原告側が幾ら出席しても、被告である相手側が出てこなかったら裁判にならないんだ。
 アメリカも非常に微妙な言い方で、何に遠慮したか知りませんが、とにかく、我々が返還したのは領土じゃなしに沖縄県の施政権であるという微妙な言い方をして、結局、いいかげんにふたをされたんですけれども、いずれにしろ尖閣は、沖縄返還の条約の中の、あのトリーティーの中の、八つか九つの線を結んだ中に入る歴然とした日本の領土であります。
 シナが今日に至って、あれは核心的な国益であるとかなんとか言っているけれども、彼らの国境線の版図というのはだんだん政権によって変わってきまして、かつては彼らの版図というのは万里の長城より以南、以西だったんでしょう。ところが、今日では、内モンゴルも外モンゴルもそうだと言い出して、外モンゴルは一応独立を得ていますけれども、内モンゴルは併合され、かわいそうなのはチベットですよ。
 私はダライ・ラマと親友ですけれども、とにかく、彼が日本にやってきても、政治行動するなということで外務省が茶々を入れて、ろくに彼に会うことができない。そして、チベットは結局、要するに、民族の改良までされて、本当の純粋のチベット人はインドに逃げて、あそこに臨時政権をつくっていますけれども。
 私たちは、やはりこういう事例というものを考えて、シナのわけのわからぬ覇権主義というものをマークしなくちゃいけないです。
 とにかく、ことしの二月ですか三月ですか、人民日報というのはどれほど権威があるか知らないが、一応向こうの代表的な新聞で、政府の代弁者でしょう。これが、とにかく、尖閣は核心的な中国の利益である、それから、日本の実効支配を我々が破壊するためにもっと果敢な行動に出る、それで、そのための機材も準備するとちゃんと宣言したじゃないですか。
 これは、いよいよおまえの家に強盗に入るぞということを宣言したんです。しばしば家を侵されて、物をかっぱらわれて、今度は強盗に入ってそっくりそのまま頂戴すると言われて戸締まりをしない国というのは私は間が抜けていると思いますな。
 私は、昨年ですか、たまたまかかわりもあるものですから、元自民党議員だったので、自民党の今の総裁の谷垣君に、とにかく国政調査権というのがあるんだから、石垣の市会議員諸君が行こうと思ってもこれはなかなか国はリラクタントでしょうけれども、国会議員が国政調査に行くんだから、君は、恐らく民主党にも同好の士がたくさんいると思うし、超党派でグループをつくって、あの石垣に国政調査権ということで上陸して滞在したらどうだと言ったら、ああ、結構ですな、わかりました、考えましょうと言ったんだ。
 返事が来ないので、どうしたと言ったら、理事会にかける、委員会の。そんなところにかけなくたって、国政調査権でそれを宣言していけば通ることじゃないですかと。いや、一応委員会にかけたらスムーズにいきますからと、委員会にかけたそうですよ。それで理事会にも通ったそうですよ。
 半年たっても全然行動がないので、一体何をしているんだと言ったら、国会議員の諸君が、自民党、民主党が、超党派の議員諸君が国政調査権で尖閣に上陸して調査しようと言ったら、国がストップをかけた。どうやってストップをかけたんだと言ったら、足がない。その足を提供するのは保安庁でしょう。その保安庁が船を出さないと言ったと。
 これは面妖な話ですな。私、その報告を谷垣君から聞いてびっくりしたんですが、何で君、それを問題にしないんだ、国会で。国会議員が国政調査権を国家のために、国民のためにしようとしている、その行動を、その足を阻害することで、保安庁が反対することで、いや、政府が反対することで保安庁を潰したわけでしょう。だったら、東京都はたくさん船を持っていますから、いつでも提供しますよ。皆さん、有志が行ってください、東京の船を提供しますから。行ってくださいよ。国会議員が行ってくださいよ、あの国に。
 そして、さっきの話の続きだけれども、私がもういささか国会に愛想を尽かしてやめた後、おもしろいことが起こった。不愉快なことが起こった。
 香港の活動家と称する一部の連中がおる。これは明らかに特殊部隊でありまして、アメリカのDIAなんかちゃんと把握しています。その連中があそこに上がって、あそこにシナの旗を立てた。保安庁が慌てて行って追っ払ったら、一人が逃げ損なって船のロープに引きずられて溺死した。自業自得でしょうけれども、向こうは大騒ぎになった。片っ方で、沖縄でアメリカの黒人の海兵隊員が小学校の五年生の女の子を輪姦して家をめちゃめちゃにした。それは沖縄の人は激怒するでしょう。一方では尖閣でそういう問題が起こった。
 そして、あれはワシントン・ポストでしたか、ニューヨーク・タイムズでしたかな、アメリカの有力な新聞の日本の特派員が、時のモンデールという大使に、あそこでこれ以上ホットフラッシュ、紛争が激しくなったら、結果として日米安保は発動するんですかと言ったときに、モンデールは言下にノーと言った。その理由は、尖閣は台湾と同じように、台湾と同じようにですよ、日米安保の防衛の対象に入っていない。
 これは全く無知蒙昧な話で、そんなことを大使が明言するのは非常に危ない話ですから、私は議員をやめていましたけれども、自分の担当しているコラムでこれを書きました。こんな人間が日本の大使を務めている限り、危なくて私たちはアメリカの関係と一緒に行動もできない、信用するわけにいかない、こんな大使を許しておいていいのかと言ったら、あのときはクリントンの民主党政権でしたけれども、共和党の友人の議員たちや学術スタッフ含めて、ああいう要するにシンクタンクは、石原の言うとおりじゃないか、こんなことを言わせておいて、日米関係が危なくなるぞと言って、モンデールは五日後に更迭されましたよ。
 その五日前に、私は多分日本の議員で一人だけ外人記者クラブのメンバーだから、あそこへ、ケント・カルダーという、アメリカの大使に初めて補佐官ができた、そのケント・カルダーが日本にやってきて記者クラブで講演をしたので、私も聞きに行きました。その後、アメリカ人の記者が、あなたの任期は何年ぐらいですかと聞いたら、ケント・カルダーが、私はモンデールさんがいる限りはずっとおりますから、多分二、三年はいるでしょうと言ったんだけれども、その五日後、首になった。
 それからこの日本に、この大事な大事な日本に、アメリカは大事かどうか知らぬが、一年半アメリカの大使は来なかった。フォーリーは来なかったんだ。そして、まあ何とか一年半おくれて大使がやってきましたが。
 これも実は面妖な話で、私もワシントンに議員や軍事に非常に詳しい親しい友達もいますが、彼らから、特に向こうの新聞記者や情報通は、私が怒りっぽいものだから、嫌な話をすると、おもしろいもので私にいろいろな話をしてくるけれども、ワシントンのコンフィデンシャルな実態というと、日本の外務省は何と言うか。東京ブランチと言っていますよ。日本の外務省が東京ブランチですよ、東京支店ですよ。
 皆さん知っているだろうけれども、私たちは反対したんだが、毎年毎年、年次改革要望書というのがアメリカから来る。読んだことありますか、皆さん。毎年来ているんだよ。日本からは送ったことがない。アメリカのめかけのままでずっと日本は来たわけだ。そのアメリカさんも頼りなくなってきて、尖閣がこういうふうになったときに、一体誰がこの島を守るんですか。政府にやってもらいたいよ。東京がやるのは筋違いだという。筋違いだよ、これは。筋違いだけれども、やらざるを得ないじゃないですか。自分たちの大事な家に強盗に入るぞと宣言されていながら戸締まりもしない国というのは世界じゅうどこにあるんですか。
 だから東京はあえてああいうアナウンスをして、これに応える国民が、きょうの時点で寄附金がもう十一億を超えましたよ。これはありがたい。日本人はまだ捨てたものじゃないと私は思いますね。中には、私ら貧乏で、家族三人で、とにかく貧乏だけれども一人一万円ずつ三万円を送りましたという人がある。あるいは、ある田舎のおばさんは、私のところは村で不便で、東京に行っているみずほ銀行がないから、一時間バスに乗って町まで出かけてみずほに入れましたけれども、田舎の仲間でもたくさんそういう人がいますから、どうかその人たちの便宜のためにゆうちょに口座を設けてくださいということで、これは設けました。
 そういう国民の意思というものを、何で歴代の政府は無視してきたんですか。原因は外務省でしょう。
 しかし、外務省だけに責任をなすりつけるわけにはいかない。石垣市の市長さんもいらっしゃるけれども、あの不法な衝突をあえて行った。保安庁の船は穴があいて、引っ込んだ。相手の船は船首の装甲が厚いから、突っ込んできて、かすり傷を受けただけ。この船長を捕まえて、即時釈放でしょう。誰が釈放したんですか。沖縄県の地検の検事、冗談じゃない。では、その検事を、皆さん、ここへ呼びなさいよ。誰がやらせたかよく考えれば、当然外務省でしょう。
 何をやったかといったら、それは市長さんはよくわかっているけれども、石垣の空港を夜中の三時にあけさせて、あの船長を向こうのある高官が特別機を仕立てて迎えに来て、空港の使用料を一文も払わずに連れて帰って英雄扱い。こんなばかな目にさらされる国がどこにあるんですか。あなた方の責任だよ。過去の自民党の責任だよ。政府の責任は国会の責任ですよ。しっかりしてもらいたい、私は、本当に。
 声を大きくして言いたいけれども、本当にどなりたくなる。だから、東京があえてしなくてもいい筋違いのことをしているんですよ。本当は国がやるべきですよ、こんなこと。相手の財政事情もあるでしょう、そんなものしんしゃくして、売買の話をしたらいいと思う。
 とにかく外務省というのは、私は、このことでも驚いたんだけれども、あそこの島に最初に灯台をつくったのは、私たち青嵐会です。それで、学生を使って非常に粗末な灯台をつくった。ポールを立てて、その上に裸の電球つって傘をかけて、夜だけバッテリーをつないで明かりをつける。それでも随分漁民に感謝されたんだ。その後、それを聞いて日本青年社が、お金を持っているから立派な灯台をつくってくれた。感謝しました。
 私も運輸省にいましたから、運輸省の水路部に、これをちゃんと調べて、正式な灯台として海図に載せるために注文があるなら出してくれと言ったら、二点指摘されて、彼らはちゃんとそれに従って立派な灯台をつくってくれた。
 あれは非常に峻険な地形のところですから、疲労こんぱいして、中で、青年社の社員の一人は、恐らくあれは石垣か何かの支部長だったけれども、死亡しましたよ、疲労で。
 それで、つくった灯台を、注文に応じて直すところを直して、正式に海図に載せてくださいと言ったら、待ったがかかった。どこから待ったがかかったかといったら、外務省だ。時期尚早と。何で時期尚早なんですか。正式につくった、運輸省の水路部がちゃんと認可して、これでいいと言った灯台を、何で時期尚早で海図に記載させないんですか。
 これは非常に危険なんだ。私は世界じゅうの海で荒天の中でもヨットレースをやってきた人間だから、そういうときには頼りになるのは、要するに、このごろみたいにGPSが発達していなかったから、灯台なんですよ。その灯台を目安に自分のポジションをはかる。それを無視して、灯台というものがちゃんとありながら、それを海図に記載しないということは生命の危険につながるんだということを外務省に言ったら、全然無視されて、二十年間近く、とにかく灯台は記載されていなかった。
 私の息子が国交大臣になったときに、厳に言いまして、命がけでやれよと言ったら、時の小泉総理も、小泉君も、結構だ、やろうじゃないかということで、これは記載されて、初めて海図に載ったんだ。私は、それを本当にうんざりしたまま見たんだけれども。
 たまたま横田の返還問題でアメリカに行ったときに、九・一一の前日でしたな、くしくも。ウォルフォビッツ国防副長官ですか、あいつに会ったときに、昔からちょっと知っているので、どうも外務省が横田の問題でなかなかリラクタントで動かないので愚痴を言ったら、情報が全然通じていない。それで、ウォルフォビッツにその話を愚痴まじりに言ったら、彼もちっちゃな船をやるんですな。石原さん、それは危ないんじゃないですかね、光っている灯台が海図に載っていなかったら、かえって危険でしょうと。まさにそのとおりだと言ったんだけれども、依然として動かずに、やっと、息子が国交大臣になったときに、日本国の保安庁これをつくるというプレートを張りましたね。これはどういう神経なんですか。
 私が運輸大臣のときに、こういう事例があった。あるとき保安庁の救難部長が顔色を変えて私の部屋へ来た。とんでもないことが起こりましたと。何があったと言ったら、本にも書いてあるけれども、保安庁の船が、要するに遠くから帰って日本の領海に入ってきたら、突然、船から五百メートル離れたところへ水柱が上がった。大砲の弾が飛んできた。何だろうと思っていたら、遠くにアメリカの軍艦が見えた。あいつが撃ったんだなと思ってよく見たら、水柱が上がった近くに日本の遊漁船が四隻いた。
 これはとんでもない危険な話で、帰ってきて、領海内で実弾の要するに射撃演習するなんてとんでもない、協定違反ですから、抗議をしてくれと言ったら、こう言われました。そんなことは沖縄で年じゅうあることじゃないか、一々何でそれを問題にするんだというのが官邸の意向だよと言われた。救難部長は困惑して帰ってきた。
 だから、私は言ったんだ。官邸の意向というのは総理大臣か官房長官の二人の意向だ、どっちか聞いてこい。言ったのが竹下総理だったら、おれは辞表を書いてやめる、記者会見してやめる。言ったのが小渕だったら、私、小渕と非常に親しかったけれども、小渕君をとっつかまえて非難して、竹下さんにあんな官房長官、やめなさいと言うけれども、どっちか聞いてこい。
 答えるわけがない。その間、私は小渕に電話したら、小渕がかんかんになって怒って、とにかくすぐ外務大臣に電話した。外務大臣の宇野宗佑さんはかんかんになって怒って、当事者を呼んで、きさまら木っ端役人、何をばかなことをするんだと言って、すぐ抗議した。
 外務省に抗議したって、いつまでかかるかわからぬから、私はある人を通じて、アーミテージに電話して、とにかくこの人間を処分しろと言ったら、わかった、必ずしますと言って、首にしましたよ。一日おくれて、その報告に来たときに、アーミテージが、石原さん、首にしたけれども、これでこらえてやってください、あいつはあいつでよく事情があったんですよと。何だと言ったら、あれは実はギリシャ系のアメリカ人で、たまたまギリシャ系の大統領候補のデュカキスがレーガンに惨敗して、とにかく頭へきたんでしょうと言うから、そんなの言いわけにならぬわなということで笑って終わったんですが。
 私、時間が来たからやめますが、質問があったら言いますけれども。
 最後、大事なことを言われたんです。要するに、中間線の問題。
 これは、過去に社会党のばかが余計なことを言って、大変苦しい思いをしたんです。社会党はどこにいる。いないだろうけれども、今ごろ。
 貝殻島近くで、要するに、日本の漁船が操業する。あそこは非常に海流が激しくて、浅瀬が多くて危ないんだ。何か日本の社会党のばか議員がモスクワに行って、北方四島の話のついでに、あそこの海峡、とても危ないので、貝殻島に灯台があったら助かるんですけれどもねと言ったら、ああ、すぐつくります、ロシアはつくっちゃったんだ。途端に、貝殻島はロシアの領土になって、貝殻島から納沙布岬の間に中間線が引かれたんだ。だから日本の漁船の操業区域というのがぐっと縮められたんです。
 こういうことはやはり、過去に忌まわしい事例としてあった。変な形で領土が侵食されますと、その先に中間線を設けられたら日本はとんでもない国益を失うことになる。これはひとつ、皆さん、銘記して、この問題を考えていただきたい。
 よろしくお願いします。頼りにしていますよ、国会を。(拍手)
○新藤委員長 大変思いのこもったお話をありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――
○新藤委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 既に専門家の両参考人からお話がありましたが、東京は、例えばヤギの駆除とか、あるいは沖ノ鳥島という非常に孤独なままに放置された島に、シナは戦略的な興味があってか、海底資源というのが、あそこは深いからそう簡単に察知できませんけれども、いろいろ探査を入れていましたが、あそこに非常に巧緻な魚礁を構築することで、日本の漁民が漁獲を目指してあそこに頻繁に出航するようになりまして、そのおかげで、それを眺めて、今までやってきた台湾とか韓国とかシナの漁船が姿を消した事例があります。
 これは、国は本当に何もしなかったんです。私、前の国連大使をしていたボルトンと非常に親しくて、彼は私にからかって、おまえ、何であんなちっぽけな岩に執着するんだと言うから、おまえ、世界地図を見てみろと言って見せました。アメリカがこれから先、アジアに関する国際戦略をどういうふうに展開していくかは私はつまびらかにいたしませんが、しかし、彼らは、このシナの動向を放置して太平洋を失うわけにいかぬでしょう。その見地から見ても、アメリカの大きな戦略基地のあるグアムと大きな戦略基地であります沖縄の嘉手納というのを結んだちょうど中間点に、沖ノ鳥島は全く真ん中にあるんですよ。おまえ、こういう地政学的な状況をしんしゃくして、あれをただの岩と言うのかと言ったら、彼はぎゃふんとして、わかったと言いました。
 そういう意味がありまして、東京は、東京ができる限りのこと、つまり、東京の全体の、今の組合長、菊池さんという非常にしっかりした人物がいて、この人が、船をつくってくれるなら自分が責任を持ってやるということで、あそこに魚礁を構えることで実質的に外国の漁船を遠ざけることになりましたが、プラスアルファは当然要ります、これは。要ります。もっと南の南鳥島なんかも非常に大事な拠点ですし、これはあくまでも国がやることで、その先鞭を東京がつけるだけでありますから、本来は、この島もやがては国が取得して買うべきであります。東京はいつでもお売りいたします。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全て同感でございます。そういう若い政治家が民主党の中にいらっしゃることに、非常に私は心強い気がいたしました。
 ちなみに、外務省も昔はもうちょっとしっかりしていたんです。青嵐会のときに、私たち、角さんが中国に行って、非常に拙速に国交を回復した。それはそれでいいんですけれども、実務協定を結ぶとき、唯一日本にとって有利な条件を獲得し得る航空協定、これは、当時はロシアは空を開いておりませんでしたから、私たちはヨーロッパへ行くのに必ず南回りでしか行けなかった。これもかなり迂遠な、要するに遠回りだったんですけれども、日中の間が正常化されまして、もしイスラマバード経由の航空路線が獲得されたら、日本の航空会社にとっても、非常に経費の面でも運賃の面でも得だったんだ。ところが、これは全く一蹴されました。
 そのときに、外務省の役人は、田中さんがとにかく向こうでこんなものは二週間で上げると言い切ったんです、それで相手は何も言うことを聞いてくれませんと。そして、周恩来と大平外務大臣が交わされた秘密の電報を私たちに暴露しましたよ。青嵐会の仲間がこれに反対しているので、私たちにそういう情報を提供しまして、一緒に食事をしても、彼らは泣いて、飯も食わなかった。そういう外交官がかつてはいたんだ。
 ところが、そのプロセスの中でだんだん相手の言うことを聞くようになって、今度の丹羽なんて、あのばかな話の典型ですが、ああいう大使でも任命すること自身私は滑稽だと思うんだけれども、そうやって外務省は萎縮している。
 一つ持ってきました。これは、イギリスにいる私の親友の息子が、ロンドン大学で国際法を勉強して、大学院にいる男ですけれども、こういうのを調べたんですけれども、日本の大使館だけが土曜、日曜には国旗を掲げていない。ほかの大使館は全部掲げている。彼らは土曜、日曜は休むんですか。どんな緊急事態が起こるかもしれないのが外交というものでしょう。土曜、日曜に、ここに日本大使館がありますということを表示する国旗を日本の大使館が掲げないというのは、これを参考に置いていきますから、言ってくださいよ。あなた方が言って、日本の大使館は土曜、日曜もちゃんと国旗を掲げろと。特にロンドンはやっていないんだ。そういうていたらくですよ。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全て遅過ぎますな、私に言わせると。ですけれども、やらないよりはやった方がいいので、とっととやってもらいたい。それで、いつでも国が責任を持って管理するというのでしたら、東京がこれからしようとしている以上のことを国がやってもらいたい、国の責任において。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全ての面で協力いたします。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 それはもともと日本の領土なんですから、誰が所有であろうと、遺族が遺骨を収集する、あるいは弔いに島に上陸することを禁じるいわれというのは私はないと思うし、人の道にもとるんじゃないんですか。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 有効活用云々の前に、まず、やはりしっかりした主体者があの島を保有することが私は大事だと思います。その後、東京にできることは、先ほど専門家の先生もおっしゃっていましたけれども、ヤギの駆除でありますとか、魚礁の創設で漁業の売り上げを図るとか、その他この他、あるいは新種の発見、これは新種の調査というのは南硫黄島でも既にやっておりますし、そういったことであの島の価値を高めることはできると思います。
 ただ、戦略的な展開をするための主要な基地、つまり、インフラの整備、港の整備あるいは飛行場の創設、これは国がやることですよ、誰が所有していようと。やらなかった歴代の政府に責任があるわけで、今からでも、まあ既に遅過ぎる節はないではないけれども、とにかく早くやっていただきたい、プラスアルファとして、ということです。
○木村(太)委員 先ほど石垣市長さんからもいろいろ具体的な御要望的な意見の主張がありましたが、私ども自民党としても、この活用方法として、具体的に、いわゆる避難施設の整備とか電波中継管理所とかあるいは気象観測所等を整備して、管理のために人が常駐すべきというふうに公約的にも掲げているわけであります。
 石原知事は空港とかは国がやるべきというような話でありましたが、先ほどの石垣市長のお話や、今私が述べたことも含めて、直接やるのは国とか、仮に都が購入した場合は都だとか、役割分担はあろうとしても、こういったことについて、都としては、購入後、連携できるということで確認させていただきたいと思います。
○石原参考人 当然、連携をいたします。
○木村(太)委員 ありがとうございます。
 実は、私ども、この委員会の理事会で、尖閣への上陸調査を行うべきであるということで協議をしている最中であります。先ほど民主党のお二人の議員、大変ありがたいというか、考え方としては我々と同じ認識で御質問されていると私は評価しているんですが、ただ、残念ながら、民主党という与党が、この上陸調査についてかたくなに今拒んでいるというのが理事会での現状であります。
 そこで、こういった民主党というか、この姿勢というものを、都知事、石原参考人はどのように認識を持たれますか。
○石原参考人 別にここでけんかをけしかけるわけじゃないけれども、とにかく、先ほども言いましたように、自民党の総裁が発議して、うそか本当か知らないけれども、理事会にかけて承諾して、与党、野党の議員が一緒になって、国政調査で、国会議員の義務としても権利としても尖閣に出かけようというときに、保安庁が船を提供しない、足を提供しないという、その裁断はやはり政府がしたんでしょうかね。これはあなた方にやはり責任があると思いますな。
○木村(太)委員 引き続き、私ども、この委員会において上陸調査をすべきということで主張していきたいというふうに考えております。
 石原参考人にもう一つお伺いしますが、先般、丹羽在中国大使の発言が大きく報道されておりました。私ども、党の外交部会におきまして、これを問題視しまして、外務省、担当を呼んでいろいろ事実関係を聞きながら議論させていただいたわけです。その際、大使を日本に呼び戻してきちっと外務省として調査をして、その結果によっては罷免させるべきであるというような党の外交部会での議論があったんですが、今回の丹羽大使の発言について石原参考人はどのような感想を持たれますか。
○石原参考人 丹羽君の発言の後、官房長官が、これは必ずしも政府の意向ではないと言いましたね。そういう食い違いがある大使を置いておく必要はないんじゃないですか。速やかに政府は、政府の責任で、政府の意向と違う大事な発言をする大使を更迭すべきだ、それが日本の外交の姿勢というものをきちっと示す決定的なよすがであると私は思います。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 今の件でございますけれども、現政府が何のゆえんでか、国会議員の諸君が国政調査権にのっとってあの島に上陸調査をしたいということを保安庁の船を提供しないという形で阻むならば、保安庁の船ほど大きくありませんけれども、漁船よりはるかにしたたかで耐波性も強い、東京都の持っている、要するに沖ノ鳥島その他で遠隔操業しております船を提供いたしますから、いつでもおっしゃってください。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 国と今の個人の地主さんが交わしている賃貸契約ですけれども、これは、やはり事が事でありますし、皆さんの努力で、年度明けじゃなしに一刻も早く、要するに、契約の中では契約中はほかに売買しないことになっているようですけれども、これを解消して東京都に預けてもらいたい。その方が、栗原さんが所有しているよりやはり国民は安心できるし、栗原さん御自身も安心できると思うんですね。
 ですから、詳細な契約内容というのは不明ですけれども、いずれにしろ、年度内には約束に沿って他者に転売しないということになっているようですけれども、相手が相手ですし、その買おうとしているのも東京という自治体ですからしっかりしていますから、何とかそれは、年度内にでも東京が購入できるように、ひとつ皆さん、意欲ある者を応援してくださいよ。
○下村委員 もともと、一昨年の中国漁船船長問題があった後、このことについて国会でも再三取り上げました。私も、一昨年の暮れに、尖閣諸島は国有化すべきではないか、国が購入すべきではないかということに対して、当時、菅総理が、国有化することを検討するという答弁だったんですが、検討だけで終わってしまっているわけでございます。
 その中で、後で、私も知事の書かれた月刊文芸春秋を読ませていただきましたが、我が党の山東昭子参議院議員から連絡がありまして、地主さんは、当時の山東さんの話では、今の政府には売らない、政権がかわって自民党になったら売ってもいいということで、外国人にも売らないという非常に国士の発言をされていたと。実際、その後、外国人から三百五十億とかいう話も出ておりますが、それでも売らなかったということは、これは立派なことであるわけでございます。
 そういう意味で、今回の国会の国政調査権を使った上陸視察もそうですが、ただ視察するだけでなく、尖閣諸島について国がしっかりとした管理運営をする、今までのような、事実上放置するような状態ではなくて、今後、地元の要望を受けながらしっかり国が対応するということがやはり問われているのではないかというふうに思うんですね。
 そのことを考えると、東京都の購入する時期と、それから、その後かその前か、もしかしたら衆議院の解散・総選挙もあるかもしれないという状況の中で、状況も違ってくるというふうに思いますし、また、石原知事も、今の国会状況に対して非常に憤りを持っておられ、何とか国を立て直したいという思いを持っておられるということも聞いておりますから、これは先頭に立って、この尖閣諸島の解決を含め国の今の状況について、もう一度国政に戻って解決しよう、そういう思いを持っておられるかどうか、お聞きしたいと思います。
○石原参考人 それは秘中の秘でありますから、こういうところで公開はできません。
 その前に、東京が買うことになっていますけれども、その後国が買うか買わないかは別にして、東京の所有が続いているにしろ、国は国で国策として、国費を投じてあそこに何をつくるかということをやはり考えていただきたい、今からでも。
 竹島というのは、堅固な要塞になりましたよ。しかし、あそこは観光地にもなっているわけですからね。国土を守ろうという今度の拠金してくださるたくさんの国民を含めて、あの島の存在に関心がある日本人が、要塞化もされ、しかも観光地にもなっているあの尖閣に上陸されて、海を見晴るかしながら、この向こうにシナというけしからぬ国があるんだという認識を持つことは、私は日本人として正当な国際感覚を養ういいよすがになると思いますよ。
○下村委員 何かはぐらかされたような気がいたしますが。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 私、ここに別に講演をしに来たわけじゃないんですけれども、どうも今の日本は、敗戦後六十何年間、結局、アメリカのめかけで来たわけですよ。つまり、我々のイニシアチブというのはどこにあったかといったら、あるようで、ない。
 憲法の問題一つ見ても、占領軍が占領を遂行するために、その地域の統治のためにつくった一種の基本法を憲法としてとにかく今日まで拝受し続ける、こんな事例というのは世界の歴史にないんですよね。改正の問題じゃないんだ。
 つまり、悪い女と手を切るという言い方はちょっと下品かもしらぬけれども、とにかく、この憲法と手を切ればいいんだ、これは要するに政府の主体性、政府の決心があればできることですから。

 結局、憲法のつくり出した、他力本願といいましょうか他人依存といいましょうか、自力で物を処さない、場当たり場当たりで事をする、そういう、本当の国家の主体性というものを欠いてしまった、言いかえれば、一種の平和の毒に毒された、私は国家の末期症状だと思っています。
 これをそろそろ私たちは、今度の東日本の大震災も含めて、この尖閣の問題も含めて、シナという国が一体これからどういう形で日本を、やはりチベットのように併合するつもりなのか何か、やたら要するに露骨な覇権主義で自分たちの版図というものを広げようとするのだと、私たちはこれをやはり体を張ってでも防がなくちゃいかぬと思いますね。
 そのときに、日米安保条約がありますけれども、アメリカが一体どこまでこれにコミットしてくるか。私もアメリカの親しい友人に言っているんですけれども、君らは尖閣の問題で本当に日本に対して共感を示さないと、結果的に君らは太平洋全体を失うことになるぞと警告していますが、そういうことにならないということを私は望みますし、そのためにも、与党、野党、立場を超えて、この尖閣という大事な屋敷に強盗に入るぞと宣言して着々とその準備をしている相手にどうやって毅然と対処するか、ここら辺でやはり決めてかからないと、下手をすると、そのうちに、日本の国旗はシナの五星紅旗の六番目のちっちゃな日の丸になって終わるんじゃないでしょうか。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 私も何人かの法歴史学者に話を聞きましたが、これは、この憲法を破棄するか、捨てるか、別れるか、言葉は別にして、決別するということの手だてとして法的な制約はどこにもありません。ないはずです。
 人間の歴史を振り返ってみて、戦に敗れた国が勝者に統治されている間、彼らから与えられた法律の規制を、独立した後も拝受し続ける事例というのはどこにもない。歴史の中にこそ人間の正しい原則というのは含まれているわけでして、これは、ちなみに、あなたも法歴史学者にただしていただきたい。
 とにかく、私の知る限りでは、今の憲法を基本的に否定して新しい憲法を即時つくり直すということを拘束する、そういう法律の体系というのはないと私は思います。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○下村委員 ちょっと石原知事に確認をしたいんですが、地主さんの栗原さんにお会いしたということだそうですが、今まで、政府の答弁の中で、地主の意向によって政府関係者以外何人も上陸を認めない、これは平穏な維持管理のために必要なことなんだ、こういうことを答弁で使っていたんですね。
 地主さんが本当にそんなことを言っているのか、つまり、政府関係者以外は上陸してはだめだと言っているのか。それについてお聞きしたことがあるかどうか、ちょっと知事に、直接栗原さんにお会いしたことがあるということですので、そういう話が出たかどうか、お聞きしたいと思います。
○石原参考人 その点について話したことはありませんし、彼の意見を聞いたこともございません。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 まことに理路整然、おっしゃるとおりでございます。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 全く同感でありまして、さっさと国会でやってください。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 私は、日本の政府、それを支えている官僚たちにシナや韓国に対する過剰意識があると思いませんね。むしろ、例えば河野洋平君のようなああいう非常に慰安婦に関する軽率な余計な発言、そういったものが物事をどんどん要するに肥大化させてきたと思いますけれども、しかし、かつての官僚はしっかりしていると私は思いますよ。それが何でだめになってきたというのは、ちょうどやはりあれですね、田中の角さんというのは非常に個人的に魅力のある人だったけれども、田中内閣の金権性というものは、結局、政治も堕落させたし、官僚も堕落させたと私は思います。
 あのとき、私たちは、若かりしころですけれども、田中金権に反対して青嵐会をつくって、これは、ある意味では反金権でありましたから、金のかからない集団で非常にうまくいきましたね。要するに、日中の国交回復を角さんがやったのは結構ですけれども、実務協定が非常に偏ったもので、これは反対しましたが、あのときに、やはり外務省の役人は、先ほど申したように、密電まで暴露して私たちに加担して、この国の外交というものをもっとまともな国益を踏まえたものにしようと努力していましたよ。それがもろくも崩れてしまったというところから、その後、名前を忘れましたが、日本の外務次官の発言に非常にシナが目に角を立てて怒ってみせて、本来はその人は再任されるはずが一期でやめてしまって、それで非常に外務省の人事というものが萎縮したという現実がありました。
 あえて申しますが、私たち青嵐会は、随分日本の国会ではひんしゅくを買いましたけれども、一番評価したのは誰だと思いますか。周恩来ですよ。周恩来が、実務協定が全部終わって、永野重雄さんが、久しぶりにというか戦後初めてですか、日本の経済界を代表してたくさん人を率いてシナに行って、これから実務協定に沿っていろいろな仕事を展開しようという段に、周恩来が歓迎の挨拶の中で、実務協定がすべて締結したので、これからは完全に確実な国交ができる、我々は今後いかなる日本人も歓迎すると言ったら、財界のばかの一人がおもねったつもりで、あの青嵐会のやつらもですかと言ったら、周恩来が呵々大笑して、いや、当然ですよ、私は昔、日本に長くいたから、昔の日本人を知っているけれども、大分日本人も変わりましたが、青嵐会は昔の日本人たちですなと言った。みんな白けちゃったんですね、日本人の方が。
 その後、それを裏打ちするように、私が運輸大臣のときに、成田の問題で過激派が取引を申し込んできて、非常に怪しげなオファーだったんです。それを取り次いできたのが、もう亡くなりましたけれども、大東文化大学とかいう大学の、これはどちらかというと体制的な方の大学で、そこの学長をしている香坂さんという人でした。この人が取り次いできまして、結局、空振りして、私が行くのは危ないからと、水野清君が二回ぐらい、三回ぐらい出向いていって、あちこち転々しながら、結局最後はすっぽかされたんです。
 そのときにそれを取り次いでくれた香坂さんが、実は私は革命軍と一緒にずっと、シナに関心があったので、周恩来と起居をともにしていましたと。それで、周恩来が中共軍の兵隊を処刑するときに立ち会いまして、目の前で三人、周恩来が射殺するのを見て、私は気持ち悪くて吐いた。そうしたら周恩来に、香坂さんはまだまだ革命には適していませんなと笑われたんですと言った後で、あなた方の青嵐会のうわさが出ましたと。その大分後ですよ、時点としては。それで、あの青嵐という名前は誰がつけたんだろうか、あれはシナ語で一番美しい言葉の一つだと。私は彼らを非常に評価しますが、私が日本の政治家だったら同じことを言ったでしょうと言ったので、裏がとれて、もって瞑したわけですけれども。
 いずれにしろ、つまり、国家の利益というものをしっかり踏まえて絞って物をはっきり言えば、向こうもはっきり答えてくるんです。余計なその場しのぎの妥協をするからこういうざまになったんだ。今の政府も、自民党の過去の政府もそうでしたよ。私は、それがうんざりして嫌になったので国会をやめましたということであります。長くなりましたけれども。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○石原参考人 もちろん、国境あるいは領土をめぐるフリクション、摩擦は、毅然として対応していかなくちゃいけないと思いますが、しかし、それ以外にも私はシナには反省すべき問題がたくさんあると思いますね。
 例えば工業所有権。人の発明、発想について評価をせずに、それを非常に一方的に盗んではばからない。日本の新幹線の技術を導入していながら、それを自分の国の発明と称して他国に売る。まあ、確かにあれは中国製なんでしょうな、ああいうばかな事故を起こすんだからね。
 ということで、私は、シナ側に反省すべき点は非常に多々あると思いますし、それをまた彼らが自覚しないと、私はやはり結果としてシナは孤立していくと思います。
 それから、ついでに申しますが、中国というのはどこのことですか。これは岡山県と広島県のことなんだ。シナというのは孫文がつくった言葉ですよ。だから、チャイナ、フランス語でシーヌ、スペイン語でもドイツ語でもチヌですか。
 ちなみに申し上げますが、シナのインテリたちがいろいろ発しているインターネットの英文の論文を見ますと、自分の国のことを全部シナと書いてあります。Sinaです。これは間違いありません。皆さんの目で確かめられたらいい。
 私たちは、殊さらシナを中国と呼び変える必要がどこにあるんでしょうか。また、それが彼らに不快感を与えるわけは毛頭ない。

・・・・・〔中 略〕・・・・・

○新藤委員長 御苦労さまでございました。
 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 この際、参考人各位に一言御礼を申し上げます。
 大変御多忙の中、また遠方からお出ましをいただきまして、貴重な御意見を頂戴いたしまして、ありがとうございました。
 この尖閣諸島の問題は、我が国の領土であり、国境を形成する離島、この管理をめぐる大きな、今、国家運営上の課題でございます。
 きょういただきました御意見を参考にいたしながら、今後またしっかりと委員会審議を進めていきたい、このように思っておりますので、どうぞまた引き続き御協力をよろしくお願いいたします。
 本当にありがとうございました。(拍手)
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時五十九分散会
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