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とどくとおもう Ⅱ

Full of Junk and Nothing

MEXTサイト資料≪学校における保護者対応について≫(2011)

講演by佐藤晴雄(日本大学文理学部教授)の資料。

cf.――MEXTサイト<学校マネジメント支援推進協議会(平成22年度)

以下、資料からの抜粋。
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3.保護者のクレーム(苦情・要望)の原因をどう捉えるか
(1) 保護者の問題
① 原因は他所-着火点と発火点は別(原因は家庭問題、仕事問題、前の学校の問題など)
② 氷山の一角-本当の不満は見えない所に-
③ 不満蓄積-コップの水があふれる-(参考:嶋崎政男『学校崩壊と理不尽クレーム』集英社新書、2008 年)
④ 横ばい-学習と伝染-
⑤ ストレス発散-不満のはけ口がたまたま学校に-
⑥ 心の問題-対応困難、専門家に-
⑦ 過度の学校依存- 任せきりで、少しでも不満があるとクレーム
⑧ 親の問題行動化型-非常識な保護者のクレーム
⑨ 被誘発- 最初は紳士的な姿勢だったが、学校の初期対応に問題があったため爆発
⑩ 報復-学校の対応に不満があったので、その仕返しとしてクレーム
⑪ 正当-確実に受け止める-
(2)社会的背景
① 保護者の高学歴化-先生と対等もしくは対等以上-
② 少子化-わが子かわいさ意識-
③ 問題行動の学習化-自分だけでない、言わなきゃ損という風潮の浸透-
④ 公務員に対する批判的見方の進展-公務員は身分が安定-
⑤ 保護者の消費者意識の強まり-保護者・子どもは顧客-
⑥ ストレス社会-ストレスの蓄積-
⑦ 学校問題の露呈-問題だけが強調されて見えてしまう-
⑧ 保護者の二極化-自己主義と自子主義-(参考:小野田正利『悲鳴をあげる学校』旬報社、2006 年)

4.問題になるクレーマーの特質
(1)自己本位(利己的)である-実は、わが子より自分が大事-
(2)他者を巻き込む(わが子だけ目立つのを嫌う=全員一緒
(3)他者(学校・教職員等)の受け止めや立場を認識できない
(4)しつこい(長時間・何度も・尾を引く)
(5)感情に支配される
(6)実現性の可否を認識できない
(7)教師が嫌い
(8)特定のことにこだわる
(9)苦情ではなく、要望だと認識している-「自分はまとも」意識-
(10)被害者意識が強い

5.学校の問題点
(1)大人相手は慣れていない-前捌きが下手-
(2)専門家意識が強すぎる
(3)隠匿姿勢の残存
(4)閉鎖性-窓口が不明確なため、不満を強めてから苦情に-
(5)人の話をきけない/きかない教師
(6)問題を過小評価する傾向-事なかれ意識-
(7)変化について行けない学校文化
(8)ミスを認めたがらない
(9)謝り下手
(10)まとも過ぎる

7.クレーム対応の基本視点
(1)相手の枠組み(間合い)に無闇に入らない/入れられない
校外では会わないのが原則/時間を区切る/
(2)初動を見極める
すぐに反応しない/理屈は後で/裁判調にならないように
(3)ねらいを読み取る
お金、不満のはけ口、それとも?
(4)単独で行動/判断しない
問題の予想外発展
(5)直接関係ない者が同席する場合は要注意
数と力で勝負/専門家を装う
(6)服装・室の雰囲気づくりにも工夫
対峙しない座り方/時にはダークスーツ/目の前が記録/
(7)説明の工夫
内容を伝える/理解を促す/気持ちを伝える/見通しを伝える
(8)敵視しない
(9)落としどころを見いだす
(10)学校と保護者の話し合いの機会を設ける
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see⇒MEXTサイトPDFファイル:≪学校における保護者対応について≫(2011)
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