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とどくとおもう Ⅱ

Full of Junk and Nothing

公私混同

「日本人論をここでするつもりはない。ただ私がこれまで気にかかって来た日本人の性癖を少し書いておきたい」――と、小田実が《随論・日本人の精神》(2004.8.25初版1刷、筑摩書房)のp.336で書き始める。そして日本人が「根強い体制擁護者だといっていいかも知れない」と書き、また「日本以外の国では、チマタの人はチマタの人らしく国庫のことよりまず自分の財布の中身のことを心配する」と書く。そして続ける。

【ここでひとつ言えることは、他の国の人たちに比べて、日本人ははるかに「お上」の人間にとって統治しやすい人たちであることだ。】
【私がA代議士をけしからぬ奴だと糾弾するとする。すると誰かが、そういう人には進歩派を自認する人が多いのだが、たしかにAは悪いが、Aを選んだわれわれも悪いと言い出すのが出て来る。この種の発言には人気があって、なるほどこれが敗戦後はやった、おかげでまともに戦争責任の追及ができなくなった「一億総懺悔」かと昔を少しは知る私はあらためて感じ入った。】

…『なぁ~んもワカットランくせに妙にモノワカリノイイ人たちのことをいっているみたいだなあ』と、読んでいて私は思った。『そういえば“ありがたい”とか“もったいない”とか“おかげさま”とか、自戒用語でしかないだろうものを、他人に吹聴して公徳心にまで持っていきたがる人たちにも通じるなあ』とも思った。
で、小田の本を読むのを中断して、時節柄、三土修平の《靖国問題の原点》(2005.8.15 1版1刷、日本評論社)を読み始めた。p.143以降にこんなことが書かれていた。

【日本社会がもっていた「おおやけ」「わたくし」の観念が、もともとpublicとprivateを必ずしも直訳する観念になっていなかった】
【「上位者の『私』は下位者の『公』」となるところに、日本型社会の特徴があった】

…『!』と、読んでいて私は感じた(微笑)。

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