
大分市議解サイトの【議席順顔写真名簿】ペイジに、こう書かれている。
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議長 野尻 哲雄、副議長 宮邉 和弘
議会の決定により、素顔の写真を掲載することとしています。
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・・・暗に「アプリ加工した写真ではありません」と宣言している感じがしないでもない。
それはともあれ、今年3月中旬の大分市議会はウルトラ面白かった。
まず、13日の水曜日に圧倒的な質疑応答があった。
そして、その2日後つまり15日の金曜日に全く圧倒的でない発言があった。
以下、【全く圧倒的でない発言】、【圧倒的な質疑応答】の順に掲げる。
3月15日(金)の長田教雄(ながたみちお)議員(1951生。当選回数7。自由民主党。参照)の発言。
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PTAの問題です。
答弁を聞いていたんですけど、いろいろ一般質問なので気遣われたんだろうと思っておりますけれども、職員の中にも、PTAをずっとやってきた人もいると思います。
それと、PTAに入る、入らない、そんなことはなくて、子供が行っていればPTAなんです。
お金を払う、払わないはまた別の問題です。
役員を受ける、受けないは別の問題です。
でも、そこに子供がいたら、親としてそこに参加する、PTAに入る、これは当たり前のことなんです。
だから、こういうアンケートをとるときも、やっぱりPTAは協力しなければいけない。
協力して子供の改善のためにどうしたらいいか意見を述べる権利がある。
昼ができないなら夜やるとか、それぞれのPTAでいろんな取り組み方をやっていると思います。
児童育成クラブもそうです。
ですから、やっぱりニーズに合わせてやり方を考えるべきことであって、手引があってないのがPTA、それが社会教育であり、生涯学習だったと私は思っております。
だから、やっぱりそれがなくなったら、自治会組織にしても何にしてもみんな壊れていきます。
入りたい人が入って、入らない人はいいみたいなことでは困るんです。
ですから、社会教育課長もいるようですが、大分市は生涯学習も名前だけは残っています。
でも、社会教育に対する関心もだんだん薄れてきて、地域コミュニティーにかわっていっています。
やっぱり教育が基本です。
それで専門に子どもすこやか部が、行政改革の中にあっても子どもすこやか部をつくった。
しかし、教育主体でやっているんです。
それを支えるのがPTAなんです。
学校の先生と保護者が一緒にならなくてどうしますか。
いじめの問題だって全部そうです。
だから、その辺のことを答弁でいろいろ気を使わずに、長年やってきた人の気持ちを酌まないと、職員でもかなりPTAで一緒になった人は…、もうこれ以上は言いません。
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see⇒大分市議会20190315Fr
↓3月13日(水)に行われた倉掛賢裕(くらかけまさひろ)議員(1973生。当選回数3。自由民主党。参照)の一般質問↓
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PTAの現状について質問をいたします。
PTA――ペアレント・ティーチャー・アソシエーションは、大東亜戦争後、米国の占領下における昭和21年に来日した米国教育使節団が発表した報告書において、日本の教育の民主化のためには、学校だけでなく、家庭も地域もそれぞれが持っている教育的役割を果たすことによって成果が上がることを期待しているとPTAを勧奨したことが発足の契機と言われ、それを受け、GHQは占領政策の目的達成上不可欠の要件であると重視して、PTAの設立と普及を奨励いたしました。
こうした動きを受けて、昭和22年に文科省が、父母と先生の会――教育民主化の手引を都道府県に配布し、1年後の昭和23年4月には、全国の小中学校の7割近くにPTAが設置され、25年1月には小学校で93%、中学校で89%の学校でPTAがつくられるなど、一気に組織化が図られました。
こうして急激に組織化されていったPTAですが、現在では当たり前に存在する組織となり、社会的認知度も、知らない人がいないと言っても過言ではないほど高くなっております。
しかしながら、その組織の意義や目的、性格や実体といったものについては、漠然とは把握しているものの、正確に理解をしている人は少ないというのが正直なところではないでしょうか。
大分県教育委員会が出しているPTA活動の手引きによりますと、PTAの目的は、児童生徒の健全な育成を図ること、PTAの性格は、在籍する児童生徒の親及び教師によって学校ごとに自主的に組織されるものであり、全員の総意によって民主的に運営され、特定の政党、宗教にかたよる活動やもっぱら営利を目的とする行為を行わないとあります。
昭和の時代には、専業主婦の方々がその活動の多くを担っていましたが、現在では、専業主婦、パートタイマー、正規労働者の割合が1対1対1、3分の1ずつとなっているとも聞きます。そうした社会環境の変化の中で、PTA活動も多くの問題や課題が出てきているとよく耳にするようになりました。
例えば、会員が任意で加入する団体ということを知らされておらず、意思確認のないまま会費の徴収が行われるとか、シングルマザーの方が仕事の都合上、役員決めの会議に出席できない場合でも、教員から電話がかかってきて、委任状を出さなければ欠席はできませんよと。その場合、自動的に役員を引き受けてもらうようになりますよと言われたりとか、強制的に委任状を出さされたあげく役員になってしまい、なってからは仕事を休んででも朝の挨拶運動に出ないと誰もできないと圧力をかけられるとか、PTAに加入しないと、あなたのお子さんはPTAの行事には参加できませんよとか、6年間で必ず1度は役員を受けなければならない、あなただけやらないのはずるいとか、そういうような強制的な押しつけ合いが行われているのが日常だと聞いております。
そこで、質問いたしますが、こうしたパワハラ的で違法的な活動が行われているPTAの現状について、教育委員会はどのような見解をお持ちでしょうか。
○議長(野尻哲雄) 増田教育部長。
○教育部長(増田真由美) PTAは、保護者と教職員を会員として構成され、学校及び家庭における教育に関して理解を深め、児童生徒の校外における生活の指導、地域における教育環境の改善、充実に努めている任意の社会教育団体であります。
この社会教育団体は、社会教育法第12条において、国及び地方公共団体は、社会教育関係団体に対し、いかなる方法によつても、不当に統制的支配を及ぼし、又はその事業に干渉を加えてはならないとあり、団体の自由な活動が保障されているところであります。
しかしながら、PTAは、児童生徒の健全な育成に大きく寄与する団体でありますことから、本市教育委員会といたしましては、各学校のPTA代表者で組織する大分市PTA連合会の求めに応じて、これまで協議を行ってきたところでございます。
そのような中、平成28年度から、全小学校において、入学説明会の折にPTA役員によって、自校のPTA活動の趣旨、意義、目的、内容、会費等について説明が行われるようになったことから、PTA活動に対する理解が図られたものと考えております。
このようなことから、自校のPTAのあり方については、入会の意思確認も含めて、それぞれの学校単位で会員相互の共通理解のもとに決定されるべきものと考えております。
○議長(野尻哲雄) 倉掛議員。
○4番(倉掛賢裕) はい、ありがとうございます。
それがどうも、余り徹底されていないようなんですよね。いろんな事例を言うとあれですけれども、入会の意思確認もそうなんですが、ちょっと数点確認のために質問させていただきたいと思うんですけど、ファミリーPTAというのは、これは学校行事でしょうか、PTA行事、どちらでしょうか。
○議長(野尻哲雄) 増田教育部長。
○教育部長(増田真由美) ファミリーPTAはPTA行事と認識しております。
○議長(野尻哲雄) 倉掛議員。
○4番(倉掛賢裕) これ、学校の施設を借りてやっているという認識でいいんですか。で、そうすると、PTAの予算でやっているという認識でいいんですよね、PTA事業ということであれば。で、学校行事ではないということでございますね。
じゃあ、もう1点確認します。あと2点、ちょっと確認させてください。
給食費の徴収はPTAの業務でしょうか。
○議長(野尻哲雄) 増田教育部長。
○教育部長(増田真由美) 給食会費の徴収につきましては、学校ごとに取り組みが違っておりまして、PTAの業務ということではございません。
○議長(野尻哲雄) 倉掛議員。
○4番(倉掛賢裕) はい。もう1点お聞きします。PTA会費と給食費の納入袋が一緒になっている学校がございまして、これをPTAが集めているところもありますが、これについて見解をお聞かせください。
○議長(野尻哲雄) 増田教育部長。
○教育部長(増田真由美) 先ほどの給食費と同様に、学校ごとにPTAが取り扱っているところといないところがございまして、PTAが取り扱っているところについて、同じ袋で徴収をしているというふうに考えられると思います。
○議長(野尻哲雄) 倉掛議員。
○4番(倉掛賢裕) はい。そのPTAが取り扱っているというところが、悪いとまではあえて言いませんけど、学校とどういう契約でやっているのかわかりませんので、そこは申し上げませんが、その辺が、今の3点というのがすごく、会計から何から、業務から、この辺が会員のほうには伝わってないまま活動されているようでございますので、事例として挙げさせていただきました。
時間がないので次の質問に移ります。
これからのあり方について質問させていただきます。
大分県教育委員会のPTA活動の手引きでは、第1章の2、PTAの性格の項にびっくりするようなことが書いてありました。先ほどと重複する部分もありますが、ちょっとここで読ませていただきます。
PTAの性格。PTAは、子どもの幸福を願って会員みずからが学習し、実践していく成人団体であり、社会教育関係団体として位置づけられており、社会教育審議会の報告、父母と教師の会のあり方についてでは次のように述べられています。
1、PTAは、在籍する児童生徒の親及び教師によって学校ごとに自主的に組織されるものである。
1、PTAは、会員の総意によって民主的に運営され、特定の政党、宗教にかたよる活動やもっぱら営利を目的とする行為を行わない。
ここまで先ほど読ませていただきました。で、その下に、しかし、実際には子どもの入学、卒業によって自動的に入会・退会する自動加入的な団体となっていますというの、これ、県の教育委員会のPTA活動の手引きに書いてあるんですよ。
これ、びっくりしますけど、県教育委員会ですら、このような違法な活動を容認するようなことを書いておりますので、これでは本市PTAの現状改善にはつながらないと思います。
PTAの強制や違法な運営を改善した事例として、これまでに埼玉県や、さいたま市、大津市の教育委員会や熊本市や杵築市の教育長がPTAを正しく運営するよう通知を管理職に出しておりますし、東京都ではPTA連絡協議会――大分市でいうところの市P連と教育委員会が連名で正しい運営方法を示した文書を発行し、各学校で配っていたので、入会の意思確認がしやすくなったという声が多くなったそうです。
そこで、提案でございますが、本市でも正しいPTAの運営手引を発行してはいかがでしょうか。できれば、教育委員会と市P連の連名が望ましいかと思いますが、教育委員会が手引を発行して配布する、そして、できましたら、教育長名で管理職への通知を出してはいかがでしょうか。
内容としては、PTAの規約によくある、会員は平等の義務と権利を有すると書いてあることから、
1、規約から義務を削除する。
2、入会が任意であること及び入会、退会の方法について周知する。
3、学校はPTAの個人情報の提供について保護者の同意を得る。
4、学校とPTAの会計の管理を明確に区分し、PTA会費の徴収方法について周知する。
5、PTA会員でない保護者の児童生徒が不利益を被ることや差別を受けることのないようにする。
6、PTA会長等からPTA役員等の選出について事前に説明し、各保護者の事情に十分配慮した上で選出する。
こうした内容を組み込んだ運営の手引を発行していただけましたら、多分、皆さん、活動しやすくなると思うんです。それがいいと思ってとかではなくて、今までやってきて、一生懸命頑張ってこられた方のものを自分たちの手で崩すということは、なかなかこれはできないし、それをやっちゃうと、村八分的なところも出てくるんだろうと思います。
ですから、本来こういうふうに活動すべきですよという中で、機運を盛り上げていただいて、しっかりと活動していただけるようなPTAをつくっていけるように教育委員会に御尽力いただきたいと思いますが、手引についての見解をお聞かせください。
○議長(野尻哲雄) 増田教育部長。
○教育部長(増田真由美) 先ほど、PTA活動の説明について、入学説明会の折にPTA役員によって自校のPTA活動の趣旨、意義、目的、活動内容について説明を行っておりますが、それに加えて、入会申込書を提出している学校もあると、そういう状況を報告させていただきましたけれども、周知方法について徹底されていない部分があるということでございますので、今後は、大分市PTA連合会とかと協議をいたしまして、先ほど御提案をいただきました、正しい運営の手引の発行について検討してまいりたいと思います。
○議長(野尻哲雄) 倉掛議員。
○4番(倉掛賢裕) はい。ありがとうございます。
入会申込書を集めているところもあるということ自体がおかしいんですよ。入会申込書がないと入会できないんですよ、本来は。だから、その辺もしっかりと徹底していただきますように、ぜひとも、これは時代の変化に伴って、きっと必然的にやらなければならないことなんだろうと思います。
私は、PTA活動や保護者活動を否定するものではありません。皆さんの善意で、そして皆さんが強制的ではなくて、押しつけ合いではなくて、地域の力として学校を盛り上げていただくことが本来の姿であると思いますので、その姿を目指してやっていただきますようよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
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see⇒大分市議会20190313We


